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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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世田谷通信(166

猫草

小学2年生に春の里山を紹介する授業があった。私もスタッフとして参加していたのだが、7歳の子供の屈託のなさは素直すぎて眩しい限り。

春を探すゲームとして、「虫」「黄色の花」「鳥」「ハート型の物」などのキーワードを与え、ビンゴカードのように区切ったマス目に見つけたら記入していく。ハート型の物を探すのに苦心したらしく、ハート型の石、木の穴、雲の形など意外な答えが出てきて面白かった。こちらはカタバミの葉っぱとかナズナの実の部分などを想定していたのだが。

虫を探してみようと言っているのに、子供たちが「いたー」と大騒ぎしたのはカナヘビとムカデ。それ、どっちも虫じゃないし。

植物の匂いを嗅いでみよう、というお題でドクダミ、キュウリ草、ハナニラ、ヨモギなど特徴的なものを用意していたのに、子供たちが嗅いでみたのはタンポポ、松ぼっくり、桜の花びらなど、なんとも形容しがたい。草をちぎって鼻に近づけている子に、どんな匂いがした?と聞くと「草のにおい~」そりゃそうだ。予想の斜め上とはこのことだ。

広場から湧水に降りて、サワガニなどの水生生物をみせる。わき水を触らせると、大喜びで袖まで水につけてしまう子がいる。「服が濡れてるよ」と言うと「大丈夫!だってね、これはお古だから!」と得意そうに返された。汚れてもいい服装でと親が着せたのだろう。でもわざと汚して良いって意味ではないよ。春とは言えまだ肌寒い。一日袖が冷たいだろうに。

さらに移動して落葉溜めで丸々太ったカブトムシの幼虫を見せる。7歳にして「触りたーい!」と目を輝かせる子と「気持ち悪っ」の二派に分かれる。現時点では後者が少数派。高学年になるほど後者比率は高くなる。6年生では大半の女子と一部の男子は「絶対無理!」と悲鳴をあげる。

「虫は苦手」な若い先生も多い。子供の手前、平静を装ってはいるが「ひゃー」と呟きながら手にこわごわ乗せて、結構ですと戻してくる。理科で昆虫を扱う授業はどうしているんだろう。教科書を読んで終わりかも知れない。

雨の翌日で、2カ所遊歩道の真ん中からタケノコが生えていた。転ばないように「タケノコ、気をつけて」と声をかけると、「どこ?」と上を見回している。さすが都会っ子、タケノコは足元、という常識が通用しない。それでも、なかなか楽しそうではある。こうして小学1年から6年まで里山で体験授業を行っている。子供の頃に全く土や虫や植物に触れる経験がないと、大人になって森に来ても癒やされないし、まして懐かしいという感情は持てないだろう。ささやかだが自然に触れる原体験を育んでくれたらと思う。

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書籍紹介
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エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

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教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
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「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
定価 2000円 

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「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
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「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
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われらの教会と伝道
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本

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さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

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