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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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 バラ・マカルピン 日本伝道百年史・・12・・   

     水垣 清著

 (元中津川教会牧師・元「キリストへの時間」ラジオ説教者)

8 バラの伝道・・4・・

 明治初年、横浜でバラ先生と交際していた高木こう氏の談を「幕末明治耶蘇教史研究」に、小沢三郎氏が掲載されている。それによると、

「バラさんの事をお話しましょう。やはり明治5年ころでしょうか。海岸教会の隣りのところに洋館の二階建てがありました。これがバラさんの家です。バラ夫妻と二人の娘アンナさん(REマカルピン夫人)、キャリーさん(F・ハーレル夫人)、それから女中一人くらい、コック一人くらいいたと思います。相当広い庭のある立派な家でした。

バラさんとは、その後アメリカへお帰りになる時まで交際していました。バラさんはとてもよい人で、私の太田村の家へよく訪ねて来てくれました。

「まだみんな生きているか」と言ってはいって来ます。

誰も気持ちよく「みんなこうやって生きていますよ」。「そりゃよろしい、よろしい」とバラ先生は喜ぶのです。…中略

バラさんは丈夫な、丈の高い、黒い頭髪の、ふとった人で、病気したことなど聞きません。保ケ谷、戸塚、箱根、三島等を歩いて伝道していました。日本食なども、ときにはいただいたようですが、私服を着たのを拝見したことはありません。…(中略)

バラさんの説教はわかりませんでした。よい日本語の先生につかなかったからでしょう。バラさんの祈祷はわかりませんでした。ただ熱心なことだけはわかりました。」

また大森の佐藤哲氏の談話と前記小沢三郎氏の著にバラ先生のことを記して、

「バラさんは、誰にでも差別をつけるようなことはありません。困っている人のことはずいぶんよく世話をしました。

三島方面の人でバラさんの世話になった人は相当あります。三島から若い娘をかなり連れて来て、フェリスに紹介したり、困っている人を給食生にしたりしていました。他人が困っている時は、おのれを忘れて飛び出す人です。いつか宗教大会の会長ドクター・ローレンスという人が来て、お話がありました。ある牧師が通弁したのですが、“あまり雄弁なので、とても私にはできません”と言って引き退ってしまいました。その時バラさんが飛び出して通弁したのです。ところが日本語がよくわかりませんから、身振りでやっと通弁しました。

その時バラさんの妹さんがいて、後になって「日本語のできる人がたくさんいるのに、なぜジェームスは飛び出したのでしょう」と言っていましたが、自分を忘れて困った人のために飛び出すバラさんの性質がよく現れています」(同著262頁)とある。

当時、日本に於ける米国ダッチリフォームド教会ミッションの伝道区域は、南北に分かれて北ミッションは、東京、横浜、長野県、岩手県、青森県に伝道し、南ミッションは長崎を中心に九州に伝道した。従って、北ミッションのバラ先生の伝道区域は盛岡市、岩手県一ノ関、野辺地、宮古、青森、新潟、横浜付近、千葉県、静岡県、富士山麓一帯の三島、神山、御殿場、箱根、伊豆地方の柏久保、湯河原に及び、長野県は上田を中心に松本、諏訪、坂下、飯田に達し、愛知県は名古屋、瀬戸、岡崎、豊橋、津具村にまで至っている。バラ先生の伝道行脚は日本の道路幹線である中山道沿線にまで進められた。

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書籍紹介
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エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

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教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
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「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
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定価 2000円 

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「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
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「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
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われらの教会と伝道
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本

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さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

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