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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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 「ローマ人への手紙」研究(33)
 
 第29課 義認に続く
キリスト者生活 
         節~39
 
  D この地上の生涯において、キリスト信者が励まされる理由
         26節~39
                   (続き)
 
 神の恵みによる救いの御業は必ず完成されるという確信
         29節~30
                   (続き)
 
 前に述べたような解釈には聖書的な根拠は全くないのです。神の選びと決定とは、決して単なる裁可という行為に過ぎないものではりあません。神の永遠の予定は、現世においても、何時の世においても、人間の行為に従属するものではありません。それに左右されるものでも断じてないのです。神の予定は神の聖定に依拠するものであり、神は聖定により、永遠において、全て起こり来ることを予定しておられるのです。神が未来に生起することを予知しておられるのは、厳密に言って、未来に生起する全てを、細大漏らさず、神が聖定しておられるからなのです。
 
 私たちが今まで論じてきた誤った解釈は、実は聖書の中に明確に教えられている予定の教理の否定であるか、少なくとも、回避なのです。それは、自ら選ぶ人間を神はお選びになるという教えになってしまっているといって過言ではありません。もちろん、正しくは、神が永遠の内に選んでおかれた人々が、時間の軸の中で、悔い改めて、信じるようになるのです。使徒行伝13章48節に「永遠の命にあずかるようにと定められていた者は、みな信じた」とあるとおりです。これこそ神が立てられた順序なのです。
 
8章29節について、広く行われている誤った解釈を見てきましたが、では真の意味を考えましょう。「予め知る」とか「予知」とかいう言葉は、聖書の中では必ずしも「前もって知る」という意味ではありません。これらの言葉は「特別な愛をもって愛する」「特別な方法で愛を注ぐ」「特別な愛情の対象として愛する」という意味があります。このことは聖書から容易に分かることです。神はイスラエルの子らに対して、「地のもろもろのやからのうちで、わたしはただ、あなただけを知った」(アモス3・2)と言っておられます。
確かに、神は世の全ての人々を知っておられる。しかし、イスラエルに対しては「わたしはただ、あなただけを知った」と言われます。明らかにここで「知る」という言葉は、「愛する」「特別の愛情の対象にする」という意味です。10人の乙女のたとえのうちの5人の愚かな乙女に対して、花婿(キリスト)は「はっきり言うが、わたしはあなたがたを知らない」(マタイ25・12)と言っておられます。
しかし、花婿は彼女らを彼自身のものとして知ってはおられないのです。審判の日において、多くの者がキリストに属する者であるとか、キリストの名において、悪鬼を追い出したなどと主張するでしょうが、キリストは彼らに対して、「あなたがたを全く知らない。不法を働く者どもよ、行ってしまえ」(マタイ7・23)と答えられるのです。
これらの聖句から「知る」「知った」という言葉が「愛する」「愛の対象とみなす」という意味で用いられているのを見ることが出来ました。
 
同様に、8章29節の「予め知る」は「予め愛する」「永遠より特別な愛の対象として見ている」という意味です。ギリシャ語の「プエログノー」「プロギノスコー」は7章23節の「知る」と同一語で、プロ=「前もって」という接頭語が付いているだけです。したがって、8章29節は神が永遠より、多くの人々の内から特に選んだ特定の人々に対して、その愛を注がれるということを意味しています。神はご自身の理由から、このことをされたのです。私たちは、その理由が何であるかを語ることは出来ません。私たちはただその理由がそれらの人々のよい性格とか、善行、悔い改め、信仰、その他、全てのわざとは無関係であることを知るだけです。
 
次に、神は永遠から特に愛された人々を、さらに御子の形に似たものとしようと予め定められたと言われています。これは、神の特別な愛の対象である人々は、キリストの形に似せたものとなるまで、変えられるということを意味しています。「私たちは現在の苦難と未来の栄光とにおいて、私たちの救い主のようにされるのだ」(C・ホッジ)。
私たちが何時の日かに御子のようになるから、神が私たちを選ばれたのではなく、反対に、神が私たちを選んでおられたので、私たちは何時の日にか御子のかたちに似たものとされるのです。
 
「それは、御子を多くの兄弟の中で長子とならせるためであった」。
ここに救いの計画が神の栄光を更に現すために立てられていることを教えられるのです。それは単に人間の幸福や福祉のために立てられたものではありません。私たちが贖われた多くの兄弟たちを持つことによって、ご栄光を現されるためです。
キリスト教は人間の幸福や福祉のみを目指す、いわゆる「幸福宗教」では断じてなく、「神の栄光」を終始一貫して追求する「神中心の宗教」なのです。
 
 
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書籍紹介
    8858e3b6.jpg
エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

      d6b7b262.jpg
教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
217ff6fb.jpg 








「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
定価 2000円 

b997b4d0.jpg
 









「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
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「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
4008bd9e.jpg
われらの教会と伝道
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本

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さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

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