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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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 その愛のゆえに
  =時々の記=
    (17)
    
 
 10月5日
 ……。10月に入り秋本番となってまいりました。「愛実の会」の会報の巻頭言「そのひと言が…」に心が打たれました。人間の発するそのひと言が、人を喜ばせ、勇気付けることもあれば、悲しませ、傷付けることもあります。人間は、罪深いもので、旧約の歴史をみても、罪と裁きの繰り返しです。
 でも神様は、そんな人間のためにも、神様に目を向けさせてくださいます。
 金田先生(甲子園教会)は、「つのぶえ」を読んでくださっては、「よく牧会しながら、他人様と一つ家の中で生活されたものです」と言って下さいました。
その時は夢中で出来たことも振り返ってみると「よくそんなことが…」と思うことが度々です。母も、長年の牧師夫人として、絶えず気を使っての生活でしたから、今はその反動でしょうか「人と接することのしんどさ」を訴えています。
『想い出創り 夢さがし』、何て素晴らしい言葉でしょう。
 
1127
……。山々は美しい紅葉で彩られています。…。山添村で唯一頼っていた夫が、突然、悪性腫瘍に犯されていると宣告されました。私は、まだ錯乱状態が続いていますが、夫は「この病も賜物として」生命ある限り、神様を仰いで生きて行きたいと申しています。11月30日、三重大学病院に入院です。お祈りください。
 
12
 ……。最近になって、やっと夫の郵便局での働きの厳しさ、村の中での役割の大変さが分かりかけ、私の小さな力でも、少しでも果たさなければ…と必死になってその働きを支えようとして努力していた矢先…。悲しくて、悔しくて…、夫が入院してしまった今、独りで思いっきり涙しています。でも幸いなことに、金田先生や小野田先生(上野緑ヶ丘教会)、長村さんから尊いお祈りをいただいて、夫は「平安」を抱いてベットに横たわり、心静かに大手術に備え、祈ることができることです。
 私は本当に不信仰でなかなか立ち直れない弱いものです。心乱れながら、ただ助けて下さい! と祈ることしかできません。肺への転移、肝臓への転移を疑われ、何度も何度も精密検査を受けましたが、今のところ転移はありませんでした。でも、主治医は、全身のどこにでも転移しうるとのこと、明日から、全身の転移の検査です。
 夫は、ヨブ記を読みながら「どうぞ、全てこの私の肉体から先生の思う存分悪いものを取り除いてください」と落ち着いて答えていました。
 結婚式の時に誓った「病める時も夫を愛しますか」の言葉を思い出し、病める時こそ夫のために精一杯のことを尽くしたいと切に祈っています。 この大きな試練を通して生命ある限り、夫は、この病をも賜物として生きて行きたい、と申しています。
 神様はこの夫の思いを聞き届けて下さると信じて祈っています。
 どうそよいクリスマスをお迎え下さい。
 
12月10日
 昨日から三重大学病院のホールにクリスマスツリーが飾られました。今まではの気もなしにただ眺めていただけだったツリーが…。病める人々や見舞う者たちに何と優しく暖かいものを与えてくれるのでしょう。
 何度も何度も熱い涙があふれてきます。お便り、病室で何度も読ませていただき、共に祈っています。12月7日(木)、全身麻酔による病理検査が行われ、無事終了いたしました。検査の結果が出るまで2、3週間かかるということです。
 12月11日から年末まで家で過ごすことができるそうです。病院は治療のためには必要なところですが、家庭のぬくもりはありません。思わぬクリスマスプレゼントに主人も私も束の間ではありますがホッとしています。
 お便りの中にありました賛美歌312番、本当に慰められます。358番は母が私が何時も落ち込んでいた時、歌って励ましてくれました。529番は、私の最も悲しい時に希望を与えてくれました。私たち人間に出来ることって「神様が共にいて守って下さる」と信じて祈ることだけです。
 今のところ、他の部位への転移も見られず……、大手術は年明けになりそうです。
 
12月17日
 とても素敵なクリスマスカードとお便りありがとうございます。感謝して主人と二人で読ませていただきました。早速、部屋の壁に飾って眺めています。
 
1月23日
 お便りとお祈りを感謝しております。1月11日、小野田先生が手術室へ入る前に駆けつけて下さり、三人で心を一つにして祈り、平安を得て手術室に向かうことが出来ました。信友の祈りに支えられての大手術でしたが、無事に終えることが出来ました。 
 でも、術後、主治医は私と娘に今はどこにも転移は見られないが3ヵ月後、肺に転移している可能性が高いことを告げられました。私は主治医に「そんなこと聞きたくありません」「三ヵ月後のことは先生だって分からないことです。ご存知なのは神様のみです」。「本人には絶対に告げないでください」といって病室を出ました。
 今は、主人は必死にリハビリを続け、車椅子から松葉杖へと移動が出来るようになっています。
 信仰を持っている私たちは、神様に生きる希望をお委ね出来る幸いを感謝する者です。三重大学病院まで車で一時間半です。毎日通うのは大変ですが、一日一日元気を取り戻していく主人の姿を見て、感謝して帰ってきます。
 「死の陰の谷を歩むことがあっても災いを恐れません。あなたが私と共におられますから」を合言葉に希望を持って戦っています。
 
2月3日
 大寒の最終日に大雪となり、今日は津市まで行くのに命がけの渋滞に巻き込まれ、地道を廻ったら、雪がどっさりで、どきどきしながらハンドルをしっかり握ってひたすらいける所まで…と思って走り続けました。何時もの倍の3時間半かかってやっと津市までたどり着きました。ホッとしました。
 主人は皆様方の尊いお祈りをいただいて手術した部位はがん細胞は死滅しているということですが、既に血液にのって肺に転移の可能性が3ヵ月後に出るだろうと主治医は申していますが……。
 私は「今はCTでどこにも転移が見られないのだから、先のことは仰らないでください」と、また、絶対に主人には告げないように申し出ました。一生懸命、汗をかきながら必死でリハビリに励み、退院したら一番に教会の礼拝に出掛けようと祈っております。
 小野田先生も毎週訪問してくださり、説教テープを持ってきてくださいます。また、金田先生も説教テープを送ってくださいます。何時もリハビリに行く前に二人で、お二人の先生方のテープを交互に拝聴して、祈ってリハビリに行きます。
 リハビリの先生からは、夫が熱心に言われたことを忠実にするので「馬場さんはすごいです。こんなに筋肉をたくさん除かれたのに、もう体重の半分をかけても両足で歩けるなんて!」といっていただいております。
病室からリハビリ室まで歩いていけるようになりました。主治医の先生から、「退院も近いよ!」と言っていただきました。願わくば、悪性のものが全て体中から出て行き、残された人生を教会のために奉仕したいと願っています。
 
   上野緑ヶ丘教会員
      馬場暁美
 
 
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書籍紹介
    8858e3b6.jpg
エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

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教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
217ff6fb.jpg 








「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
定価 2000円 

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「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
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「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
4008bd9e.jpg
われらの教会と伝道
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本

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さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

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