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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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「あなたに聖書を」

 

「キリスト教百話」・・・12

 

問12 キリスト教でいうところの信仰が聖霊によって与えられるものであるという説明は分かりましたが、聖霊のことについて、もう少し詳しく話して下さい。

答   例えば、君の部屋の中から外を見ていて、電線が揺れたり木の葉が飛んだりするのが見えたら、風が吹いていることが分かります。風は見えないものですが、風以外のものの動きによって風の存在は分かります。身体に感じることによってもそうです。

 同様に聖霊そのものも見えるものではありませんが、ある人が「イエスを神の子キリストと信じます」と言い出したら、それはその人に聖霊が働いた結果であることが分かると言うものです。その意味で、キリスト教会が存在していることは、建物や組織のことではなく、それがキリストを信じている人たちの集団でありますから、聖霊が働いている証拠である、ということが出来ます。

 人間の場合でも、誰かを信じると言うことは、信じられる何かがあってのことですが、その何かというものは目に見えるものではありません。人格的関係における信頼は、目に見える何かの媒介を通してではありますが、見えない何かがあって、そのしるしとして見える何かが現れてくるという性質のものでありましょう。贈り物をする時に「これはほんのおしるしですが・・・」と言うのは日本人の慣用句でありますが、そこでは、そのしるしを読み取りますから「有り難うございます」というお礼の言葉が発せられるわけです。

 同様にして、誰かが「これからキリストを信じて生きてゆきます」と言い出したなら、それは、それを見ているクリスチャンに対して「この人も聖霊という贈り物が届けられましたよ」というしるしを示されたことでありますから、「有り難うございました」という感謝の言葉や、神への讃美が歌われて当然でしょう。

 風の力は濁った空気を新しい空気に入れ替えます。植物の種を遠くへ運んで、見ることのなかった人々に美しい花を見せます。また電力へと変えて、闇に光を点じます。聖霊も、人間の内を支配していた濁りを清めます。マザーテレサのように遠くインドへまで運ばれて愛の花を咲かせます。

 聖霊と同じ発音で精霊という言葉もあります。森の精霊などといいます。またあらゆるものの中に霊が宿っていると信じる人もいます。日本は多神教といわれるのも、霊と呼ばれるものが沢山あると信じられているからです。

 その諸霊の優劣などを比較してみても大して意味はありませんし、採点する基準が無い以上比較のしようもありません。ただ聖霊について言えることは、これを受けることによって、人間が神に対して神の子キリストの持っておられるものを同じように受けることが出来るということです。神に全幅の信頼を持って、祈って神の導きの内に生きることが出来るということです。

  

   篠田 潔

 (日本基督教団隠退教師・元「キリストへの時間」協力委員・ラジオ説教者)

  

12月放送予定

  

   1日 木下 喜也 (日本基督教団金城教会牧師)

   8日 木下 喜也 (日本基督教団金城教会牧師)

  15日 横山ゆずり (日本基督教団半田教会牧師)

  22日 横山ゆずり (日本基督教団半田教会牧師)

  29日 田口 博之 (日本基督教団名古屋桜山教会牧師)

    

        (放送開始1952年10月)

CBCラジオ「キリストへの時間」(1053KHZ

毎週日曜日朝6時30分~45分放送

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書籍紹介
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エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
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教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
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(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
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…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
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「十戒と主の祈り」
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 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
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鈴木英昭訳
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定価 1000円
おすすめ本

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さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

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