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世田谷通信
(124)
猫 草
うちの生き物の話である。うちのウサギは6歳を超えたあたりで急に老化が進んだ感じがする。具体的には足腰が弱った。まっすぐ走る時はいいのだが、曲がるとふらつく。ウサギが寝る姿勢は、前脚をお腹の下に収納してうずくまった姿勢が基本なのだが、バランスがとれないようで、こっくりこっくり舟をこぎながら一歩、一歩と前進している。そのうち壁にぶつかってやっと止まり、寄りかかって寝ている。熟睡するとどさっと横倒しになる。時々心配になって呼吸を確かめたりする。
なのに食欲は際限ない。お皿が空だと、皿に手を突っ込んでこっちをじっと眺め、ドライフードをねだる。ドライが入っていると、立ち上がってこちらと皿を見比べ、パパイヤのドライフルーツをトッピングしろとねだる。ウサギのくせに牧草を食べるとお腹を壊すので、毎日私は柔らかな野草を採ってくる。一山あげてもあっという間に食べつくす。体重は相変わらず1kgジャスト。どんなに食べても太らないのは草食だからか?
体のバランスも悪いので毛づくろいができない。そのせいか、やたらに撫でろと要求してくる。撫でてやるとぐいぐい手に体をこすり付けてくる。そしてほわほわと毛が抜ける。手足やお尻も汚れていてお湯で洗ってやる回数が増えたし。なんだか、介護ウサギになってきたなあ。
それに比べるといつまでもぴちぴちしているのはイモリである。もう10数年生きているが、見た目が変わらないのは脱皮のおかげだろう。相変わらずのマイペース、というか、意思の疎通はない。ものすごくお腹がすいていると水面すれすれからじっとこちらを見ている。お腹いっぱいの時は水底にいる。それだけ。長男は「こいつ本当に同じイモリ?何回か入れ替わっているんじゃない?」いやいやヤモリならたまに外壁にくっついていますが、アカハライモリはその辺にはいませんよ、仮にもし入れ替わっても見分けはつかないけど。
かくいう世話をする側の自分も老いているので、新しい生き物を飼おうとか、「挑戦」する気持ちにはならない。
なんで飼い始めたんだっけ?いつからいるんだっけ?と漠然としつつ、今日も共に生きているのである。
*この添付のイラストは絵を描くのが大好きな次男がパソコンのペイントツールで描いたものです。
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」