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「ローマ人への手紙」研究 (117)
第65課 異邦人の召命とユダヤ人の拒否
9章1~11章36節(続)
F 神のユダヤ人拒否は最終的なものではない。何故なら、彼らの多くの者がキリストへ立ち帰るからである。
9章1~36節 (28)
「だれが、主の心を知っていたか。だれが、主の計画にあずかったか。また、だれが、まず主に与えて、その報いを受けるであろうか」。
11:34~35
アルミニウス主義は今日の世界の福音主義的・根本主義的諸教会に広く浸透しています。この問題は、アルミニウス主義は純粋に学術的間題のものであり、実際上には大したことはないと言う人たちがいます。しかし、アルミニウス主義の考えによれば、悔い改めてキリストを信じるように決定する要因は、聖霊の有効召命と不可抗的恩恵の働きを受けていない罪ある人間の力の中にあることになります。このことは、更に、生まれながらの人間が事実上、全的には堕落していない、すなわち罪と罪科の中に死んではいないことになるでしょう。だから、アルミニウス主義は重大な結果をもたらすことが分かるのです。
人間は神を如何なる束縛の下に置くことも出来ません。何故なら、神ご自身こそ万物の根源、原因、目的であるからです。「万物が存在するのは、神の御性質が現されるためであり、被造物は神に比べるならば無に等しいのです。人間の知識も力も徳も、神の栄光の輝きの反映に過ぎないのです。
だから、この宗教体系、すなわちカルヴィン主義こそ、神の御性質、人間の性質、宇宙の目的に最もよく適合するものです。カルヴィン主義によれば、まさに万物は神からいで、神のよって成り、神に帰するのであり、それは直ちに人をして『すべての栄光は、私たちにではなく、神にある』と言われるものです」(ホッジ)。
ここで、私たちはローマ書のいわゆる教理部分の学びを終わるのです。ここまでの11の章で、神の救いの計画が提示され、聖書の他のどのような部分よりも完全に弁証されてきました。「すべてを貫く指導原理は、神がすべての良きものの根源であり、堕落した人間の中には如何なる功績も能力も無く、従って、救いはすべて神の恵みによるのであるということである。『万物は、神からいで、神によってなり、神に帰するのである。栄光がとこしえに神にあるように、アーメン』」(ホッジ)。
J.G.ヴォス著
玉木 鎮訳
(日本キリスト改革派引退教師)
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」