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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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  「ローマ人への手紙」研究 (124)

第68課 キリスト者生活の実践的義務

=12:1~15:13=・・・7・・・

A 個人の生活上の聖潔を養う義務 

       12:1~21・・・7・・・

「兄弟姉妹たちの助けになろうとの配慮」・・12:4~8・・3・・

  ここで私たちは二つの一般的な誤りを上げて、それらを警戒しなければなりません。第一は、私たち一人一人が果たすべき役割をもつべきであるということを意味するものではありません。聖書のこの箇所は広い意味で述べていることであって、制度としての教会における役職、例えば牧師・長老・執事・教師などのことを指しているのではないのです。これらの役職は一部分のことであって、全体的なことではありません。

 パウロがここで語っているキリスト者の助け合いと言うことは、教会の公的な役職よりももっと広くて包括的なものです。例えば、8節で「寄付するものは惜しみなく寄付し」と言われていますが、これは必ずしも役職の機能を言っているのではなく、すべてのキリスト者が困っている人々や貧しい人々のために寄付したり、教会のために献金すべきことについて述べているのです。

 また、「慈善をする者は快く慈善をすべきである」とありますが、これは明らかに教会の役職よりももっと広い意味で言われていることです。私たちは役職に就かなくても、神に忠実に奉仕することができるし、また兄弟姉妹を真に助けることもできるのです。

 このことは、現代には、各信者は教会内で何かの公的な役職に就かなくてはならないと考える傾向がみられるから、特に強調しなくてはなりません。このような考えは聖書的な理念ではないばかりか、実際に多くの害を生み出すのです。役職に就くには、それに相応しい資質がいるのであって、そうでない者がそれに就くときには、キリスト教の奉仕ということについて誤った理念を持ったり、神が彼らに求めておられる真の奉仕をおろそかにしてしまうことになるからです。

 またこの傾向はいたずらに多くの役職や委員会を作って、結局、良い働きができなくなってしまうのです。教会の組織は簡素で機能しやすいものでなくてはならない。組織をいたずらに多くしたり、複雑化したりすることは感心できない傾向です。船に例えれば、船は誰でもが船長になれるようには作られてはいません。船の目的は多くの人々と貨物とを目的地に運ぶことにあるからです。組織というものは教会のすべての人々を忙しくさせるために作られるのではなく、真の必要のためにのみ作られるできなのです。

 

 第二に、すべてのキリスト信者は他の人々と全く同じような仕方で、奉仕の働きをするべきだとする誤った考え方を持つ人が多いのです。ある一人の賞賛されている牧師の働きを標準にして、他の牧師たちの働きを計ろうとする人々がいます。長老の場合も同じです。しかし、個々のキリスト者の能力や資質はみな百人百色です。「与えられた恵みによって、それぞれ異なった賜物をもらっている」(6節)のです。私たちは各自、自分独自の賜物を聖霊によって与えられているのです。従って、他人と同じ賜物を与えられるように求めたり、うらやんだり、自分の賜物について不平を言ったりすべきではありません。

 それどころか、私たちは神が私たちにどのような独自な賜物を与えて下さったかを発見して、それを神の栄光と兄弟姉妹たちのために役立てるべきなのです。これこそ真の奉仕なのです。

  J.G.ヴォス著

  玉木  鎮訳(日本キリスト改革派引退教師)

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書籍紹介
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エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
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東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

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教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
217ff6fb.jpg 








「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
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定価 2000円 

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…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
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「十戒と主の祈り」
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 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
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C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本

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さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

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