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世田谷通信
(142)
猫 草
今年も1学期が終わろうとしているが、すっかり子供たちも図書室の利用に慣れた様子である。4月には1年生から6年生まで、特別支援級を含めた25クラスを対象に図書室オリエンテーション実施している。
そうは言っても、入学したての1年生は椅子に座っているのがやっとで、お話を聞くのも数分が限界。なにせ先月まで園バスや親の送迎の元で幼稚園や保育園にいたのだ。ランドセルをしょって学校に歩いて来るだけで体力の半分を使っている。
だから説明は必要最低限、「本を借りたら、次の週に返そう」「走らず、静かに過ごそう」ぐらい。後は先生と協力しながら①本を選ぶ、②貸出カードに書く、③先生に見せる、④絵本袋にしまう、という4ステップ。
とにかく自分で読みたい本を探す。まだ習ってない字が大半なのは承知の上、貸出カードに一文字でもいいから書いてみる。書けたら先生に直してもらい、各自が持参した絵本を入れる袋に入れる。これだけの作業は4月当初の1年生にはとてもハードルが高い。「お母さんに会いたいの・・」としくしく泣いている子、上履き袋を持ってきて「本がはいらない・・」と困っている子。果敢に「魔法」という漢字に挑戦し、行を大きくはみ出して書いている子。「大型本を誰か間違って借りちゃたらどうしよう?」と心配になる子。大型本とは読み聞かせ用の本でかなり巨大、もちろん貸し出し禁止。というか間違えないよ、絶対気がつくって!
例年、最初は危なっかしい感じだが繰り返すうちに数か月でちゃんと行動できるようになる。説明よりも実践あるのみ。幼い子ほどその成長の速さに驚かされる。歳をとると1年も1か月もたいした変化はないし、むしろ日々衰えを感じるだけだが、6歳の1か月は砂地に水が無限に浸み込むような可能性を持っている。知識や経験を重ねると、顔つきも態度も見違えるように変わるのだ。
小学校の入学年齢引き下げという議論もあるそうだ。6歳でこんな感じだったら、5歳児ならどんなカオスになってしまうことか?それとも無理やり学校に詰め込んだらなんとかなる?いや、6歳だからこその吸収力なのではないだろうか。官僚や政治家の皆様は会議室で話し合うよりも一度現場に来てから決めてほしいものだ。
*この添付のイラストは絵を描くのが大好きな次男がパソコンのペイントツールで描いたものです。
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」