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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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「ローマ人への手紙」研究」

 第71課 キリスト者生活の実践的義務

=12:1~15:13=・・・15・・・

A 個人の生活上の聖潔を養う義務 

       12:1~21・・・15・・・

「キリスト信者の謙遜と柔和の義務」・・12:3、14~21・・3・・

「喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣きなさい」(15節)。

 ここではキリスト者の同情が教えられています。視野の狭いキリスト者は自分のことだけに忙殺されていて、他の人々の事情や悲しみを思う余裕がありません。しかし、謙遜で柔和で自己中心的でないキリスト者は、自分のことのように他人の喜びを共に分かち合うのです。これは実に難しいことですが、主はこれを求められるのです。

 

 「互いに思うことを一つにし」(16節)。このことは一致と同意が真理の道理に於いてなされて良いということでは断じてありません。もし教会の会員の一人が偽りの教理を教えて、聖書の真理を否定しているとすれば、私たちは彼と一致すべきではありません。平和と調和だけのために、神の真理を犠牲にして一致することは間違いであり、神の前に有罪なのです。現代の諸教会は外面的な和合と調和ののみを尊重するが、それは偶像礼拝に外ならないのです。それは真理と義を犠牲にしたうわべだけの一致を追及することです。教会の外面的和合のために、教理的または実際的諸問題をめぐる真剣な討議や討論を避けようとする人々があります。そのようなことをするとすれば教会の平和が乱だされるのではないかと彼等は心配するのです。また、そうした諸問題を正規に従って教会に付託することにも反対論があって教会の平和が乱れるのではないかと憂いるのです。どんなに犠牲を払っても達成すべきその様な和合というものは聖書の中に語られてはいないことを銘記しなければなりません。聖書は常に真理と正義を犠牲にして和合を求めることなどは決して命じてはいないのです。もし現代の教会が、外面的和合と一致の追及に熱心であるほどに、神の栄光を求めることに熱心であろうとすれば、期待をはるかに超える神の祝福が注がれていたことでしょう。

 

 しかし、ここの聖句は確かに、私たちは反対を許容することができないような頑迷な心をもつべきではないことも教えています。私たちはすべてのことについて、ある雑誌に助言を求める一通の手紙が掲載されました。その手紙を書いた女性は、自分はいつでも自分の思う通りにしたいし、彼女の夫もまた彼の思う通りしたいと望みました。それで、彼らが幸せな家庭をもつためには、どうすべきかについて助言を求めているのです。しかし、幸せと和合という祝福を受けながら、同時に何時も自分の思う通りにすることを言い張る方法は存在しないのです。

 

 私たちは、和合のために私たちの正しい主義原則を犠牲にすべきではありません。しかし、他方では、私たちは自分自身を主義原則と呼んでいるものが、実は自分の思う通りにするための単なる頑迷さと自己主義な願望に過ぎないのではないかを、常に確認しなければならないのです。

 

  J.G.ヴォス著

  玉木  鎮訳(日本キリスト改革派教会引退教師)

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書籍紹介
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 社会意思決定

日本評論社
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東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

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 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
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東京大学大学院人文社会系研究科教授
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富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
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東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
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横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
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教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
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 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
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おすすめ本
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ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
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