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その愛のゆえに
=時々の記= (118)
12月20日
クリスマス礼拝には新しい方が何人か来ておられました。最近は初めて来る方のほとんどが高齢者なのですが、昨日は若い方も来ておられました。真の神様を求めてこれからの人生を歩んでくださればと願い祈るものです。昨日は朝は氷点下の寒さでしたが、日中は冬晴れとでもいうのでしょうか。晴れわたっていました。
昨日は礼拝から帰ってきたと思ったら、電話が入りました。教え子からでした。今からそちらへ行きたいのですがよろしいか?とのこと。はいいいよ・・。と返事をして忙しく部屋を片付け暖房の準備をして待っていました。
待っている間、なんだか胸騒ぎがいたしました。その子は中学時代にいじめに合い不登校にしばらくなっていました。隣の村の中学校へ転校して卒業まで頑張りました。その間、私と一対一で勉強というよりも悩みを語り合いました。私はただ聞き役でしたがそれでもうれしかったといってくれました。その子が去年就職できての嬉しい報告に来てくれました。今年はもうその仕事を辞めたというのです。でも私は決して驚くことをせずに、きっとまたあなたに一番適した仕事が見つかるよ。焦らずにといって二時間ほど話しを聞いてあげると少し元気を出して帰ってくれました。
お祈りができればよかったのですが、まだ私にはそこまでの力はありませんでした。ただ聞いてあげるだけの私です。今朝からその子のことが気になっています。でも向こうから何とか言ってくるまで静かにしていようと考えています
12月23日
また冷たい雨が降り出しています。雪でなくてよかったと思いました。この年もあと一週間となりました。年を重ねるごとに一年があっという間に過ぎて行くように感じられます。何もしていないのにです。人間て不思議ですね。一人ではとても生きていけそうにない時でも私たちのことを祈ってくださっている方がいてくださり、励まして頂くことによって、その弱さが少しずつ成長して強くなっていくことができるのですね。
雨晴れて風来るなり花八手。
旅の句をそらんじもする青畝の忌。
万両の夕陽を弾く狭庭かな。
クリスマス白寿の媼名乗りけり。
ローソクに光る顔クリスマス。
城山の麓裏白群がれる。 馬場路哉
昨日は、世間ではゆずのお風呂に入ったり、カボチャを食べると風邪をひかないとか言われています。それらは決して迷信ではなく昔の方たちの生活の知恵だったのでしょう。ゆずの香りとビタミンで体があたたまり、カボチャはカロチンが豊富ですから栄養面を考えてのことだったのですね。田舎に住んでいるとまだまだ昔の方たちからの言い伝えを守り続けていることが多いのです。良い面は大切にしていきたいですね。
1月2日
・・・。年賀状はやはりずいぶん減りました。でも嬉しかったことに昨年何も音沙汰がなかった横浜の友が元気だと知らせてくれたことです。年を重ねてくると唯一一年に一度の一枚の葉書きが、元気だよ、とのお知らせになっていました。
ベートーベン称え聞き入る大晦日。
聴き得たる第九の余韻去年今年。
布引に続く山嶺(さんれい)初日の出。
里山に柑橘灯る(ともる)初景色。
少しばかり曇ってをりぬ初鏡。 馬場路哉
一月は主人の三重大での精密検査があります。今年はまた村の大役が回ってきます。しっかりと主治医の先生に診ていただいてやりこなすことができるかどうかお聞きする必要があるように思われますが、本人はその大役を受けるつもりです。無事にこなせることを祈るしかありません。
1月5日
暖かさが続いた新年のスタートでしたが、明日からまた冬の寒さに戻ると予報されています。こちらでは今、夕の散歩から帰ってきたのですが、土手には春の息吹が感じられました。タンポポがもう一杯蕾をつけ、五月に咲く皐月が返り咲きというのか狂い咲きというのでしょうか。あちこちにピンクの花を咲かせています。山の色はもう紫がかって木々の芽吹きを覚える山郷です。
息子はようやく今日一日お休みをもらいました。郵便局員は皆さんの年賀状などで、郵便局が地域にお役に立てていることを感謝しています。実際、貴重な働きだと思っております。
1月8日
夕の散歩の折とても風がきつく吹く場所があります。その風が今日はとても冷たく、風と一緒に白い雪が舞いました。ぞくっとしましたが、冬の寒さはまた体を引き締める思いにさせられました。娘が久しぶりに帰ってきました。
夜空を見上げると、晴れて居る夜は星がいっぱいです。特に冬の空は澄み切っていますから、とてもよく星を見つけることができます。自然の恵みがいっぱいの村ですが若者はこの不便さから逃れようと都会へ出て行ってしまいます。
針葉樹雑木織りなし山眠る。
しみじみとシューベルト聴き年送る。
瀬波立て先を急ぎぬ冬の川。
岩山の淵に点在冬紅葉。
夕空のバラ色呈す大晦日。 馬場路哉
家の裏山にある八朔が今年は小粒ですが実ってきました。でもあまり肥料もやらずにほったらかしですので、一口味をみると飛び上がるほど酸っぱいのです。来年はもう少し油粕を上げておいしい八朔が育てられるように頑張ります。
馬場暁美
「上野緑ヶ丘教会会員」
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」