[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
解説 ウエストミンスター信仰告白 (51)
岡田 稔著
(元神戸改革派神学校校長)
第24章 結婚と離婚について・・1・・
1 結婚は、ひとりの男子とひとりの女子の間でなすべきである。どのような男子にとっても、ひとりより多数の妻を、またどのような女子にとっても、ひとりより多数の夫を、同時に持つことは合法的でない(1)。
1 創世2:24、マタイ19:5,6、箴2:17
一 結婚は一人の男子と一人の女子とのあいだでなされるべきものであって、男子が一人より多くの妻を、あるいは女子が一人より多くの夫を同時に持つことは、何れも合法的ではない。旧約時代はアブラハムやモーセやダビデのように偉大な人物でも、この規定に従ってはいなかった。しかし、新約時代には、この道徳は明確にキリスト者の間で普及したのである。唯一神教の確立がこのことに深く関係していたと見るべきかもしれない。
2 結婚は、夫婦お互いの助け合いのため(1)、嫡出の子供をもって人類を、またきよい子孫をもって教会を増加さすため(2)、また汚れの防止のため(3)、制定された。
1 創世2:18
2 マラキ2:15
3 Ⅰコリント7:2,9
二 結婚は、夫婦の助け合いのため、また嫡出の子女による人類の繁殖による教会の増大のため、また汚れの予防のために制定されたものである。
結婚の目的は4つである。
1 相互扶助―これは単に家族のみでなく、社会一般の原則である。
2 人類の正しい繁栄のため。
3 教会は契約の子らによって増大する点が大きい。
4 性道徳の乱れは、あらゆる不道徳を伴うものであり、また、その原因となり、その結果となる。ローマ人への手紙1章18節以下を忘れてはならない。「制定された」と言う文句は、決して軽視されてはならない。これは、神の掟であり、人間生活の本来の道としての掟である。家庭なき社会と社会なき家庭は禽獣に等しい。
3 思慮分別をもって自分の同意を与えることのできるすべての種類の人々にとって、結婚することは合法的である(1)。しかし、主にあってのみ結婚することが、キリスト者の義務である(2)。それゆえ、真の改革派信仰を告白する者は、無信仰者・教皇主義者・あるいは他の偶像礼拝者と結婚すべきでない。また敬けんな人々は、生活におけるなうての悪人や破滅的な異端の主張者と結婚して、つり合わないくびきにつながれるべきではない(3)。
1 ヘブル13:4、Ⅰテモテ4:3、Ⅰコリント7:36-38、創世24:57,58
2 Ⅰコリント7:39
3 創世34:14、出エジプト34:16、申命7:3,4、列王上11:4、ネヘミヤ13:25-27、
マラキ2:11,12、Ⅱコリント6:14
三 自分の判断で同意を表わしえる、いかなる結婚も合法的であるが、この項での主張である。しかし、主にあってのみ結婚することがキリスト者の義務である。従って、真の改革派信仰を公言する者は、不信者、法王主義者、その他の偶像信者と結婚すべきではなく、また、敬虔な者が日常の生活で、名の聞こえた悪徒や、あるいは罰せられるべき異端思想の保持者と結婚して、つり合わないくびきを負うべきではない。
「恋に上下の隔なし」と世は言うが、個人の自由が確立していない社会では、なかなかスムーズに行かない。そこでさまざまな無理が生じ悲喜劇が起きる。男女の一夫一婦の愛での結合という原則は、年齢や身分などの差異のために否定されてはならない。つり合わないというのは、ただ信仰的また人間として助け合って同一目的のために努力していくことについての言葉である。
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」