[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
その愛のゆえに
=時々の記=
(129)
11月14日
昨夜からスーパームーンのお出ましを期待しながら空を眺めるのですが、一向に月が出てきません。それもそのはず、雨が降り出そうとしていたのですから。明日から三日間はよく晴れるという予報ですから、きっとスーパームーンを眺めることができるでしょう。期待しながら月夜を眺めています。
一叢の萩の枝垂るる山家かな。
弦の音の澄むに聞き入る暮れの秋。
公園にリハビリ散歩薄紅葉。
棕櫚(しゅろ)の葉丸く整ひ冬に入る。
林泉や色変えぬ松眺めける。 馬場路哉
夕の散歩の帰りに大きなイチョウの葉がとてもきれいに黄色に色づいているのに気が付きました。最も美しく紅葉しているのは、何と‟うるし”の葉っぱです。これからの厳しい冬に備えて自然界は着々と準備をしているのですね。
11月22日
木の実落つ果たして大地土の上。
藪の端いくつか懸るカラス瓜。
一群の野菊明るし山の窪。
柊の花ほんのりと園歩く。
父の里億伊賀を恋ふ翁の忌。 馬場路哉
主人の三重大へ検査に行く折に父親の生まれた家の前を通ります。今はもう誰も住んでいないのですが、懐かしく思うようです。
11月28日
夕の散歩に出かけようとしましたら、郵便受けに「ジャーナル」が届けられてありました。「今月のことば」を読ませていただくと、救い主イエス様がお生まれになった良き日をお祝いすることの大切さを改めて思い返しました。心の扉を開いて、悔い改めて、イエス様の招きを受け入れる人生は、どのような境遇に出くわしても強い力となって私たちを支え導いてくださるのですね。明日は主人の三重大での定期検査です。家で待っていても、時間が経つのが長いので、一緒に行くことにしました。「ジャーナル」をバッグに入れて、検査の待っている間、神様に祈りつつ、穏やかな思いで過ごすことができたらと願っています。
大阪の「美しい朝に」さんは、いくつもの病と闘っておられるのですね。いつも前向きに神様を仰いで歩んでおられるお姿にとても励まされます。
今月号でも多くの方たちは励まされることでしょう。私も、狭い考え方から少しは幅のある思いに変えられることができました。クリスマス、おめでとうと心からのお祝いの言葉が発せられますようにと、祈るものです。
11月30日
ちょうど、11年前の12月を思い出しています。悪性筋肉腫と診断され、私たちにとってはクリスマスをお祝いする気持ちにはなれませんでした。それでも三重大学病院のホールには、あちこちにクリスマスツリーが飾られ、落ち込んでいる患者さんを励ますかのようにきらきら輝いていたのを思い出していました。今日も早々ともう病院の中はクリスマス一色です。小さなお子さんが入院されるのでしょうか。たくさんの荷物を持って泣いている子供をあやしながら急ぎ足で病棟へと行かれました。主人の 診察の番まで昨日お届けいただいた「ジャーナル」を読んでいますと、お隣りに座っておられる患者さんが私に話しかけてきます。“何を読んでいるのか”とたずねられるので、“キリスト教の冊子です”と答えました。すると、“奥さんそんな悪い病気には見えんが、どうしたんや”と言われるので、“主人なのです”と答えました。一般の方にとっては宗教に頼るのは、“溺れる者藁をもつかむ”の時なのでしょうか。
キリスト者にとっては悪いときもよいときも神様にお祈りしながら、詩編にもあるように「たとえ死の陰の谷を歩くことがあっても私は恐れません。あなたが私とともにおられますから。」と神様に対して、真に絶対的な信頼と、祈りとを持って試練を乗り越えてきています。
診察室に入りますと11年、お世話になった先生が突然、私は12月1日付で、福井大学病院へ転勤です。馬場さんはここまで本当に体調が良かったのすからもう大丈夫ですよ、との励ましを言っていただくと、主人も私も、苦しいときのも、辛いときにも、先生の大丈夫、何とかなります、のお言葉に支えられてきたことに、もう胸がいっぱいになりました。主人は先生と固く握手をして、先生もどうぞ気を付けて頑張ってください、と申しますと、さすがに先生は、馬場さんこそ!これからもこの調子で気を付けてくださいね、私は度々は三重大に戻りませんが、後輩の医師にあなたのことは頼んでありますから、と最後に、リハビリは大切ですよ、といってお別れをしてきました。
医師と患者という関係を超えて、良い先生に巡り合ったことに心から感謝して帰路につきました。
12月4日
一日、温かく過ごしやすい日和でした。明日からまた平年並みの寒さになるといわれています。入院されていた93歳の方が亡くなられ、家族だけで見送ったことが礼拝後に伝えられました。今は、家族だけでの葬儀がとても多くなっているとのことです。イエス様の御許へ引き上げられるのですから、家族で静かにみ守られての最期は本人にとっても家族にとってもとても大事なひと時になると感じます。
棕櫚の葉の整ひにけり冬初め。
芭蕉忌や峠越えなば伊賀近し。
母と子の園に木の実を拾ひをり。
初時雨庭を濡らして上りけり。
奈良の秋リュック背負へる旅の人。 馬場路哉
12月14日
やはり、十二月も半ばを迎えますと、寒さが一段と厳しくなっていきました。
昨日は、氷がバケツの水に薄く張っていました。明日は雪が降るというのです。
日ごとに、着ぶくれが激しくなり、動作が思うようにいきません。寒さ対策として、薄いものを重ね着するとよいと言われていますが、私はとても寒がり屋なので、びっくりするほどの重ね着です。着脱に時間がかかりますので、朝はとても焦ります。朝起きて、身支度を整えるのにも10分はかかってしまうのです。
犬たちが“いつまで待たせるんだよ”とせがんできます。5時30分。ようやく犬たちとの朝の散歩に出かけます。あたりは、まだ真っ暗です。犬も年を取ってきているので、私よりも先に進もうとはいたしません。
猪がガサガサ物音を立てると、じっとして待っているのです。最近は狸の親子連れ、鹿の親子連れにも出会います。こちらが何もしないでいると、山に向かって行きます。お互いに礼を尽くすことが大切なようです。動物の世界でもこのようにとても命を大切にしているのですから。人間も見習う必要がありますね。
馬場暁美
「上野緑ヶ丘教会会員」
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」