忍者ブログ
2023年7月号  №193 号 通巻877号
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 

第78課 キリスト者生活の実践的義務

=12:1~15:13=・・・26・・・

B キリスト者の市民的義務・・・12・・・ 

       13:1~7・・・11・

「為政者に対するキリスト者の正しい態度」・・3・・

 「だから、ただ怒りをのがれるためだけではなく、良心のためにも従うべきである。あなたがたが貢を納めるのも、また同じ理由からである。彼らは神に仕える者として、もっぱらこの仕事に携わっているのである」。(5~7節)

 「彼らは神に仕える者として、もっぱらこの勤めに携わっているのである」(6節)。

 ここで国家及び為政者たちは正当な機能を忠実に果たすことにおいて、神に仕えるのです。国家は彼ら為政者たちのためにあるのではなく、また政府も国家のためにあるのではありません。両者とも神のために存在するのです。この事は肝に銘じておく必要があります。

 数多くの全体主義国家においては、官僚たちは極度に傲慢で尊大になってしまっており、その結果、小役人でさえもが傲慢かつ尊大な態度をとり、あたかも彼らが一般の人々に対して大きな恩恵を与えて、生存させてやっていると考えているかのようです。

これらの全体主義国家においては、役人たちは、国家は国民のためよりも彼らのために存在すると考えやすいのです。彼らは公共のために奉仕しようと努める代わりに、公共が彼らを支え、彼らに奉仕するために存在すると錯覚してしまうのです。このような考え方は完全に誤っています。

政府と役人は人々の利益のために存在するのです。彼らは神の僕であって、人のために存在するものです。このことは民主主義国においてのみでなく、いかなる政体の国についても真理でなければなりません。パウロがこの書を書いたとき、ローマ帝国は決して民主主義の国ではありませんでした。しかし、それにもかかわらず、為政者たちは民の利益のために働く神の僕であると、パウロは述べています。

為政者たちが神に仕えるという自覚を持っていない無信仰の人たちであったとしても、神のみ心においては、彼らは人間社会における神の御目的のいくつかを達成させる神の僕であると考えられるのです。非キリスト教国家の非キリスト者の為政者に対する時でも、キリスト者は神のこの観点から事柄を見なければなりません。

キリスト者は、為政者たちは悪を抑制するために存在させられているのですから、非キリスト者役人たちでも、その不信仰にもかかわらず、神によって神の御目的達成のために用いられているのであると考えるべきです。キリスト者は政府を政府そのものとしてではなく、人間社会における神の御目的達成の手段と言う観点から、聖書が見ているように政府を見なければならないのです。

「あなたがたは、彼らすべてに対して、義務を果たしなさい。すなわち、貢を納むべき者は貢を納め、税を納むべき者は税を納め、恐るべき者は恐れ、敬うべき者は敬いなさい」(7節)。

為政者たちは人間社会の利益のために神に立てられているのですから、私たちは当然、彼らに対して義務を果たさなければなりません。このことはただ法律を守るというだけに留まるものではなく、もっと積極的に、経済的にも、また私たちの影響感化によってでも、彼らを支え、支持してゆかねばなりません。

ここでの「貢」とは不動産などに対する税を指し、「税」とはいわゆる「税金」のことです。また「恐れ」と「敬い」とは、程度の違いはあっても、「恐れ」は目上の者に対する特有の尊敬を表し、「敬い」は同等の者に対する適切な敬意を表す言葉です。 

J.G.ヴォス著

    玉木  鎮訳(日本キリスト改革派教会引退教師)

 

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
ブログ内検索
カウンター
★ごあんない★
毎月第一日更新
お便り・ご感想はこちらへ
お便り・ご感想くださる方は下記のメールフォームか住所へお願いいたします。お便りは「つのぶえジャーナル」の管理人のみ閲覧になっています。*印は必須です。入力ください。
〒465-0065 名古屋市名東区梅森坂4-101-22-207
緑を大切に!
お気持ち一つで!
守ろう自然、育てよう支援の輪を!
書籍紹介
    8858e3b6.jpg
エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

      d6b7b262.jpg
教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
217ff6fb.jpg 








「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
定価 2000円 

b997b4d0.jpg
 









「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
 a0528a6b.jpg









「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
4008bd9e.jpg
われらの教会と伝道
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本

0eb70a0b.jpg








さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

Copyright © [   つのぶえジャーナル ] All rights reserved.
Special Template : シンプルなブログテンプレートなら - Design up blog
Special Thanks : 忍者ブログ
Commercial message : [PR]