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その愛のゆえに
=時々の記=
(134)
5月4日
こちらは日一日と緑が濃くなってまいりました。この頃になると思い出す讃美歌は122番“緑も深き若葉の里”です。散歩の途中でもいつも口ずさんでいます。
庭の梅の木は黄緑色の葉っぱをたくさんつけて、梅の実が熟していくのを待っているかのようです。台所ではもう蟻が甘いものを狙って歩き始めました。外の八朔の木の下では、大きなカラスが木の根っこに座り込んでいるのです。どうして、こんなところにいるんだろうと思って遠いところからじっと眺めていると、取り残した八朔をおいしそうについばんでいるのです。カラスは頭がよいとは聞いていますが、このような光景を見たのは初めてです。よく見かけるのはゴミをあさっている様子ばかりでしたから・・・。
5月9日
三重大病院で10年間お世話になった先生がおられなくなっているかと思うととても寂しいでした。新しい先生ってどんな先生なんだろう。できたら気さくな先生であってほしいな、何でも言えるような先生であってほしいなと思いつつ、j1306番の番号を言われるまでじっと待ちつづけました。一時間半ほどでその番号を言われて診察室へ入ると、なんとわが息子よりも若い先生が“画像診断から見ると異常はありませんね”といってくださいました。十年前にさかのぼって詳しく経過を確認してくださいました。先生がカルテをしっかり読み直してくださると、そうだ骨折して在宅治療に専念した三か月があったのだったな。よくぞ大きな山を何度も乗り越えて今日まで支えられてきたなと感謝の思いで胸がいっぱいになりました。昨年の様に電話で呼び出されないように何度も若い先生に肝臓は大丈夫でしょうか?としつこくたずねてしまいました。
一度に肝臓、肺、骨盤、右大腿部と四か所も造影剤を使っての精密検査でしたがすべてに異常が見られずに感謝でした。三重大の先生も“毎日リハビリをやっていますか?”とたずねておられました。リハビリに励むことによって筋肉がついてくるだけでなく精神的にも前向きになるのだそうです。改めてリハビリの大切さを教えられました。
5月10日
今日5月10日は61年前に伊賀上野へ家族でやってきた日です。朝、長野の上田を出て伊賀上野へ着いたのは夜暗くなっていました。あわただしく数名の方たちに迎えられての開拓伝道の始まりでした。とにかく礼拝をする場所がない。それを快く受け入れてくださったのが今は宝塚にお住いの鶴原さんご一家でした。
そして私たち牧師一家とともに路傍伝道にも一緒になって讃美歌239番を歌い続けてくださり、街中を通り行く人々に礼拝へのお誘いをしてくださったのでした。なかなか、実は結ばれませんでしたが、お一人の姉妹が礼拝に来てくださり、皆が心から喜んでお迎えしたのを、今でもはっきり覚えています。その後、あけぼの保育所という所で日曜礼拝をすることが許されてとても感謝したのでした。
5月になるといつもそのことを思い出すのですが今年は何だか特別な思いでこの日を過ごしました。61年間上野での伝道が続けられていますことに神様に心から感謝するのです。
藪椿入日に一層赤々と。
犬おれば蛇現れずツバメの巣。
古巣より飛翔する日の近からむ。
老いぬれど気丈なれかしイースター。
塗畦や里山晴れて鳩の声。 馬場路哉
5月13日
一昨日はとても蒸し暑くてどうも変だなと思っていましたら、今朝から激しい雨に見舞われました。その雨に打たれながらも、ツバメは元気に空を舞っています。さすがに年老いた犬たちは雨の空を眺めながら、散歩に行くのは無理だと考えたようです。今まで元気だったころは雨など平気だったのですが、体の調子の衰えをよくわかっているようです。それがまたいとおしくて、胸がきゅんと痛みます。夕方になってから雨が上がったのでいつものように散歩に出かけることができました。この一日も欠かすことができない日課をこなすことができるとホッとするのです。野山は、雨に洗われて、一層緑が濃くなってきました。
地面を這う蛇が庭先に出てきました。ツバメを狙っているのです。犬たちが元気なときにはこのようなことはなかったのですが、蛇の賢さには驚かされます。
犬たちの弱り方を察知しているからです。
5月14日
母の日礼拝を金城学院の学生時代にスマイス寮で捧げたのを思い出した一日でした。ポーリン・マカルピン先生のご奨励でした。アメリカではこの母の日を特別に大切にしているといわれていました。母の日には家族が集って感謝の気持ちを表す日なのだと、ある牧師さんがその夫人のために特に記念して行っていたというのでした。皆で、510番“母は涙流す間なく祈ると知らずや。”と賛美し終わるとみなそれぞれの母を思い出して涙していました。子供のために精一杯の犠牲を払って育ててくれた母のことはいつまでたっても尊い存在ですね。
マーガレットの花が咲き誇っています。
藪椿入日に一層赤々と。
犬おれば蛇現れずツバメの巣。
古巣より飛翔する日の近からむ。
塗畦や里山晴れて鳩の声。
木の上の両手に乗りし古巣かな。 馬場路哉
馬場暁美
「上野緑ヶ丘教会会員」
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」