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解説 ウエストミンスター信仰告白(65)
岡田稔著
(元神戸改革派神学校校長)
第30章 教会の譴責について
1 主イエスは、教会の王またかしらとして、教会に、国家的為政者とは別個の教会役員の手にある政治を定められた(1)。
1 イザヤ9:6,7(5,6)、Ⅰテモテ5:17、Ⅰテサロニケ5:12、使徒20:17,28、
ヘブル13:7,17,24、Ⅰコリント12:28、マタイ28:18-20
一 主なるイエスは、教会政治の主権者であり、教会の役員は主よりその政治の権能を委託された教会的為政者である、という告白である。(主イエスは教会のかしらであるばかりでなく主である)。
2 これらの役員に、天国のかぎが委ねられている。そのゆえに、彼らはそれぞれ罪をとどめ、またゆるし、悔い改めない者に対してはみ言葉と譴責とによってみ国を閉ざし、悔い改めた罪人には、その場合の必要に応じて、福音の奉仕や譴責の解除によって、み国を開く権能をもっている(1)。
1 マタイ16:19、マタイ18:17,18、ヨハネ20:21-23、Ⅱコリント2:6-8
二 マタイによる福音書16章19節にある「天国のかぎ」に関するわたしたちの解釈が、ここに告白されている。まず、この「かぎ」をキリストから委託されている人間とは、教会の役員たちのことである。次に、「天国のかぎ」とは、見える教会における秩序上の入会、除籍の権能である。また、教会員を教会のうちに守り養う必要上、彼らの誤り、罪、不遜などに対して加える戒規・訓練の機能も、これに含まれている。
そこには「閉じる権能」と「開く権能」とがあり、前者は、悔い改めない者への譴責であり、後者は、悔い改めた時の譴責の解除と福音の宣教による入会許可である。
3 教会の譴責は、罪を犯している兄弟らを矯正し獲得するため、同様な罪を犯すことを他の者に思いとどまらせるため、また塊全体を感染させるあのパン種を一掃するため、キリストの名誉と福音の聖なる告白を擁護するため、またもし神の契約とその印証とが極悪の頑固な犯罪者によって汚されるままにしておくならば正当に教会にくだる筈である神のみ怒りを防ぐために、必要である(1)。
1 Ⅰコリント5章、Ⅰテモテ5:20、マタイ7:6、Ⅰテモテ1:20、Ⅰコリント11:27-34、ユダ23(*)
*Ⅰコリント11:27-34をユダ23と比較
三 ここには、譴責の必要な理由が列記されている。それは、第一に、当人を悔い改めに導くためであり、決して放逐し去ることではない。第二は、その悪しき行為を教会内に感染させないためである。第三は、禍根を絶って教会の聖潔を守るため。第四は、キリストのみ名が汚され、あるいは、キリスト教信仰が真理であることに疑いをかけられないため。第五には、神の怒りと呪いがそのことを通して教会の上に加えられることを未然に防ぐためである。
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」