2023年7月号
№193
号
通巻877号
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「特別寄稿」 改革派教会中部連合婦人会西濃地区祈祷会 「証し」
「主に導かれて」
主のあわれみにより、改革派教会に導かれ選びの民の一員として、ここに生かされている幸いと、このような場所で証しをさせていただくことを感謝申し上げます。
信仰生活を振り返る時、聖霊のお導きにより、「教会の女性」として相応しく生かされたいと願いながら随分長い年月が経ちました。
私は、1957年9月頃、岐阜加納教会へ、コーラスの練習をする場所を借りるため、広いオルガンのある教会へ頼みに行きました。礼拝に出席する事を条件に合唱コンクールが迫っている前に2回程の練習をさせていただきました。今のようにカルチャーセンターのような場所が無かった時代です。
そして礼拝に出席する条件でしたから、ある日曜日に出席して、その時の礼拝説教に耳を傾けました。「荒野の40年間」の説教でした。何も判らない初めての教会出席でしたが、「荒野の40年間・罪と苦しみの生活」・・と聞いた時、40年の年月の感覚がつかめない若い時でしたから、先の見えない40年、これは恐ろしいことになる・・・とその時に思いました。今は、過ぎた40年はあっという間だったと振り返りますが・・・。
この時以来コーラスを止めて、それから岐阜加納教会へ出席するようになりました。今までコーラスの練習に出かけていた時は何も言わなかった両親が 教会へ行くことをいろいろと心配して反対しました。当時、岐阜加納教会の牧師藤井重顕先生と奥様が家へ来てくださって、教会は修道院ではない・・と説明をしてくださいましたが 承諾が得られず そのまま家を出て岐阜加納教会の牧師館で約2年間過ごさせていただきました。
藤井先生ご一家が神戸改革派神学校へ行かれることになり、私も神戸へ行くべきか否か、迷っている時、岐阜東栄伝道所のマカルピン先生の後任として、高知県からH・ボーチャード宣教師ご一家が赴任され、藤井先生ご一家とボーチャード宣教師ご一家とのお交わりや東栄伝道所の働きを通して、私はボーチャード宣教師宅で働く幸いなお恵みにあずかることが出来ました。
ボーチャード宣教師宅での仕事は、夫人の伝道の働きのサポートでした。その頃この地区で伝道をしていらっしゃった女性宣教師ゴダート先生のバイブルクラス・讃美歌練習などにも参加して、教会の交わりや、知らなかった文化に触れることができて青年会時代をとても楽しく過ごしました。
1959年9月の伊勢湾台風で大きな被害のニュースによって、アメリカの教会の婦人会からボーチャード宣教師宅・東栄伝道所へ数々の救援物資が毎日のように送られてきました。ボーチャート夫人、ゴダート宣教師、名古屋からマカルピン夫人、金城学院高校の英語教師と共に被災された教会や、個人の家へ届ける救援物資の仕分け作業を手伝い、その作業の始めと終わりの祈祷会では熱心なお祈が続きました。主の恵みに感謝して、讃美歌を歌い「主の祈り」の一日が何日も続きました。
私はその作業を手伝いながら、送り主の婦人会名称が「ドルカス会」や「リディア会」又は「ロイス会」など聖書の女性の名前に大変興味を持って、アメリカの教会の婦人会の働きなど、宣教師方のお話をお聞きしましたが、当時の日本とアメリカの教会の歴史の違いや規模の大きさ、物資の豊かさなど、物理的な状況の違いに お国柄が違う・・・と決め込んでいました。
宣教師の方々は、伝道という目的のための勇気と行動が、御言葉に訓練され、主への信頼、そして、生き方に豊かさが築き上げられていることを感じました。
その後、聖書の婦人について学ぶ時、教会の女性について学ぶ時、日本の教会が発展していく歴史には、女性宣教師方の伝道の働きも大きかったことは忘れられませんでした。
「そして数十年が経ち」
皆様もご存知のように、アトランタで開催された「教会の女性」(WIC)のカンファランスに参加したことで、あの時の女性宣教師の働き「教会の女性」について、その様子を想い出し、ただ感心して見ていた長い年月がよみがえりました。
神の共同体としての多くの姉妹方の背後には、各分野において賜物が用いられて、その積極的な働きと使命感に圧倒されました。
長い間、私の根底にあった「教会の女性」の働きの実践を目の前に見て「神様の目的」「女性の役割」を今一度はっきり知ることができました。
教会の女性として(1)神様の目的をはっきり見分けて、学びと訓練により霊的な成長を教会は切望していること。(2)聖霊を通して与えられている賜物は、神様への奉仕、聖霊を通して教会のために必要であること。(3)女性に与えられている賜物、女性の役割について学ぶ必要性があることです。
ある執事さんが 聖餐式の準備をしながら 「パンの配膳・杯にぶどう酒を入れること、このご奉仕は御霊によって清められ、会員全体への喜びの奉仕が出来て本当に嬉しい・・・」と仰ったことがあります。自分が役に立っていることの喜びをも見出すことができ、神様から必要な賜物が与えられていることに励まされます。
神様が目的を持って教会生活をおくりなさい・・・と知らされたことは、「教会の女性」としての訓練の始まりです。
その矢先に病気をしましたが、1ヶ月の入院と6ヶ月の治療は忙しい忙しいと後回しにしていた本を読む時間が与えられたこと。また入院は日常の活動を離れて、イエス・キリストとの個人的な交わりの時間でした。そして、アトランタ・カンファレンスの勉強会です。
アメリカ旅行をしてよかった、素晴らしかった、楽しかった・・・と旅行の感激とカンファランスで得た恵みの証をしたい・・・と参加した姉妹方とともに報告をしあって一人でも多くの姉妹方に、伝道にも奉仕にも女性の働きは教会の成長に必要な役割を果たすために、そして改革派教会が17~8年ほど前から女性役員論について研究し始められていることに対する学びの必要性・・・(女性の役割について)。このためにも先ず勉強会をはじめること。そして教会の女性の働きに相応しい本を出版する計画をしました。
アトランタ・カンファランスに参加してやがて8年になりますが、この間、カナダ・ナイアガラ・カンファランスにも参加することができました。
「神様は長い間にいろいろな手段を通して学びや奉仕の時を与えてくださり、「伝道の使命・御言葉の学びと教会の奉仕には定年はありません。年齢ではありません。目的のため必ず整えてくださいます」と励まされ「主に導かれ必要とされていること」は、神様の方から目的を示して下さり、このためにも最善を尽くすこと。与えられた場所で、助けを求める祈りのところへイエス様は来てくださり、励ましを得ることは、ただただ感謝です。
勉強会も本を出版する計画の歩みも遅いですが、急がず焦らず主の支えに守られて続けています。
「教会における女性の働き」の会について少し触れましたので 今、私たちの働きを紹介しますと、『教会における女性のリーダーシップ』出版に続いて『契約の継承』(Heirs of the Covenant)(信仰を受け継ぐ・出版予定のタイトル)という本の翻訳を終えて出版の準備中です。
この本は、聖書とウエストミンスター信仰基準の契約の教理にもとづいて書かれていて、神の民に引き寄せて共同体として平安が与えられていること、信仰生活の隅々まで恵みの契約のうちにあること、契約の継承はすなわち信仰の遺産である。それはキリスト教育にあり、契約的に生きることを教えること、神は家族に対して常に応答してくださること、契約の中に生かされている確かさを教えられる本です。
一日も早く出版して皆様に読んでいただきたいと願っています。
現在は『霊的母親であること』(Spiritual Mothering)の本を翻訳し始めた所です。女性は肉体的にも霊的にも命を生み出す者として整えられていく霊的母親の本質について、そして、年配の女性たちと若い女性たちについて(テトスの手紙2章2節~5節)、特に若い女性が霊的な母親になる信仰的女性に育てられるようにと祈りの姿を求めて学び始めたところです。
以上のような学びのベースには、霊感された神の御言葉の「聖書」とウエストミンスター信仰基準をとおし、教会の女性の働きとして、女性の機能的な相違や役割について正しく知りたいと願って学んでいます。
「結び」
私が40年前に女性宣教師の働きを通して、『教会の女性』というこの課題を発見したこと、主が求めておられることを教会生活と信徒の交わりと学びから神様の御心によって 生かされている目的をはっきり見極め、常に示唆が与えられることは、感謝です。
あの頃の日本の社会も教会の状況も変わり「無意味で危険のはびこる世俗社会の中、世俗的な考え、御言葉が生活に入り込んでいない」と悔い改めを感じる毎日ですが、礼拝と主にあるお交わりと御霊の導きによって、キリストの体である教会の一員・教会の女性として神様の目的のために、託された賜物が用いられてお仕えすることができるように願いつつお祈りをしています。
以上、与えられた15分以内にまとめて証から本の紹介・WICの話などをお話させていただきました。 貴重な時間を私に下さいましたことを感謝申し上げます。
2007年7月12日
岐阜加納教会 岸上とし子(WIC会長)
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緑を大切に!
書籍紹介
エネルギー技術の
社会意思決定
日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授
「本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
共著者・編者
鈴木達治郎
(財)電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
(財)電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
(財)電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
(財)電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント
スーザン・ハント
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
鈴木英昭著
「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円