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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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「あなたに聖書を」

「キリスト教百話」 

問22 「救い」ということが「罪と死からの解放」を意味するものであることは分かりましたが死からの解放としての「復活」については、どうもよく理解できません。

答・・11・・

 この話に示されていることは、イエスが死んだ、という事実と、イエスが生きているという事実と、この二つは矛盾することでありながら、矛盾しないで成り立っているということであります。そして、そういう矛盾を超えて、その双方を成り立たせることができるものとして神の全能という力があるということが、この記事を書いた人が伝えたいと願っていることのポイントではないかと思うのです。

 死んでいると同時に生きているという矛盾そのものが復活のイエスに他ならないと知ることが、復活の真理が分かったといえることではないかと思うのです。「絶対矛盾の自己同一」という言葉があります。絶対に矛盾することが同一になるはずはないというのが、時間と空間の中で事をとらえようとする者に起こる反応ですが、それが可能になるのは、そういう発想を超えた次元においてのことであるというのであれば、わたくしは、イエスの復活という事態において示されることは、この矛盾を克服する秘密がここにある、ということが出来ると思います。

 パウロは「キリストに結ばれている人はだれでも、新しく創造された者なのです」と言っています(Ⅱコリント5:17)。そして、そのように新しく創造された者としての自分のことを「わたしたちは、四方から苦しめられても行き詰まらぼされない」と言っています(同4:8以下)。これは彼が実際に四方から苦しめられて行き詰まったことや、途方に暮れたことがあったことを語っています。

 しかし、そうでありながらそうでない、というのは自己矛盾ですが、その矛盾が、矛盾という次元を超えて、矛盾でない受け止め方がなされている秘訣として、パウロは「わたしたちはいつもイエスの死を体にまとっています。イエスの命がこの体に現れるために、わたしたちは生きている間、絶えずイエスのために死にさらされています。死ぬはずのこの身にイエスの命が現れるために」という、イエスの復活に示されている事実を、自分の事実としていることによるのであると述べています(同4:7以下)。

 ある状況の中にありながら、その状況に支配されないでおれるということは、その状況に支配されないでおれる自由を持った人間でなくてはなりませんが、そういう状況を超えて立つことができる自由なものであり得るのは、生来の自分によってではなく、これを超えたものとして対応できる新しく造られた者において初めて出来ることであって、その新しく造られるということが、イエスの復活ということにおいてわたしたちに与えられている、いわば秘儀に属する事柄、即ち、信じる者に実現する神の働きであるということができます。

  篠田 潔

(日本基督教団隠退教師・元「キリストへの時間」協力委員・ラジオ説教者)

 

<2018年8月のラジオ放送予定>  

8月 5日 田中文宏  (日本基督教団名古屋桜山教会牧師)

  12日 田中文宏  (日本基督教団名古屋桜山教会牧師)

19日 山田詩郎  (日本基督教団名古屋北教会牧師)

26日 山田詩郎  (日本基督教団名古屋北教会牧師)

     (放送開始1952年10月)

CBCラジオ「キリストへの時間」(1053KHZ

毎週日曜日朝6時30分~45分放送

 

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書籍紹介
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エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
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東京大学大学院人文社会系研究科教授
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富山大学経済学部経営法学科准教授
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電力中央研究所社会経済研究所研究員
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教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
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「緑のまきば」
吉岡 繁著
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「あとがき」より
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定価 2000円 

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「聖霊とその働き」
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「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
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「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
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われらの教会と伝道
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本

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さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
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