2023年7月号
№193
号
通巻877号
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「切支丹灯籠への思い」(6)
「あなた方に言うが、もしこの人たちが黙れば、石が叫ぶであろう」(ルカ19:40)
提灯(ちょうちん)
童謡「おさるのかごや」に♪エ~ッサ エッサ エッサホイ サッサ おさるの かごやだ ホイサッサ 日暮の山道細い道 小田原ちょうちん ぶらさげて ソレ ヤットコドッコイ ホイサッサ ホーイホイホイホイサッサ~♪ という歌があります。江戸時代には、あちこちに腰から小田原提灯をぶら下げて籠を担いでいたのでしょうか。当時、江戸から小田原まで籠に乗って行こうと思ったら12時間以上かかったといわれています。
光は、その歴史、民族をこえた無くてはならない大切なものの一つです。日本独特のあかりである提灯も素材、製法で様々の特徴がありますが、光源は油からロウソクに変わって大きく変化しています。用途も変わり広まりました。室町時代に生まれた紙や布を貼った竹篭や藤篭から江戸時代中期には、馬上提灯、御神燈提灯、高張提灯など現在に見る形のものが出来ていました。有名な産地としては良質な竹と紙のきれいな水が産地となっています。長良川の清流と豊富な竹、和紙の本場とされる美濃紙を産出する岐阜は岐阜提灯として有名です。その他、福岡県の八女提灯、山城、丹波、丹後では良質な竹と神社仏閣とのかかわりの深い京提灯などがあります。
日本で一番古い提灯の文献は応徳2年の「朝野群載」に見ることができるといわれていますが、それが現在の提灯と共通しているかはよく分かっていないとされています。
日本のキリスト教では神父たちによって天正の昔に礼拝用として燈籠(提灯)が御光を捧げるために使われていました。
松田重雄は「昭和50年3月東京に出張したおり、内山善一先生・神原和荘氏その他同志の方々と品川区小山にお住いの長谷川秀治先生宅をお訪ねし、貴重なコレクションを拝見した。先生は数枚のつづれ織を示され、この織物はコプト織で、コプト織とはエチオピア語である。西暦500年ごろ、エチオピアの潜伏切支丹たちは、ひそかにエジプト、チュニジア、アルジェリアなど北アフリカにのがれ、これらの地方で信仰の火をもやしていた。これらの人々の間で、このコプト織が作られていた。彼らはこの織物の赤色が信仰の情熱、青が信仰の鎮静・誠実、白は信仰の潔白・自由を表し、信仰の対象として使用した。このことは後世に欧州諸国で国旗に採用され、愛国・平和・誠実・純白・純潔・自由・平等などと、いろいろの象徴されるもととなった。…。弾圧時代に神父・信徒たちが英知をしぼって、ありとあらゆる多くの秘密的シンボルを作り上げた。その一つに切支丹燈籠がある。天正の昔から燈籠を教会にもち込んで礼拝用に使い、また燈籠を葬儀の儀式用としたことがその後も続き、これも一つのヒントになって切支丹燈籠という仮託礼拝物を創作し、潜伏時代も永く切支丹燈籠を中心に信仰を貫きとおしたのである」と語っています。
=記=
「…」内の文章は、松田重雄著「切支丹燈籠の謎」(同信社)からの引用です。また、ご子息の松田章義氏の賛同をいただいております。インターネットで「キリシタン燈籠」を検索して参考になさることをお薦めいたします。 長村
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緑を大切に!
書籍紹介
エネルギー技術の
社会意思決定
日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授
「本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
共著者・編者
鈴木達治郎
(財)電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
(財)電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
(財)電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
(財)電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント
スーザン・ハント
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
鈴木英昭著
「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円