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『その愛のゆえに』
=時々の記=
(161)
7月16日
お変わりありませんか。参議院選挙がたけなわです。今は必至でどの立候補者も皆さんと握手を交わし一票の獲得に必死です。選ぶ者はその一票の重みを大切に受け止めなければならないはずなのですが、どうも、投票に行く気持ちになれません。年寄りの億劫さでしょうか。
濡れているアジサイに差す朝日かな。
尋ねたる、憩の汀みずすまし。
白鷺哉滋賀の青嶺をよぎりける。
カッコウや多羅尾の山のレストラン。 馬場路哉
まもなく梅雨明けでしょうか。それなのに、朝顔は一向につぼみをつけてくれません。このような7月は初めてです。朝顔が一凛咲いてくれるのを待っています。
7月22に日
私たち庶民にとってはどの政党になっても何ら変わらない苦しい生活が続きます。弱者や、若者たちに、もう少しよい環境を与えてほしいと願うものです。
期日前投票に出かけようと思っていましたが、入場券がなかなかとどきません。
仕方なく、昨日の選挙投票日に出かけました。広い体育館にたくさんの管理委員さんがおられます。それなのに投票するのは私たちだけです。それだけ関心が低いことがうかがわれました。
嬰児の確と抱かれ母子草。
泉なるため池ありて農捨てず。
万緑や刈りこまれたる茶畑あり。
アジサイや別れは不意のこととして。
大股で麦蒔く人に夕明かり。 馬場路哉
昨日の夕方、窓を開けますと、日暮らしがカナカナとなき始めています。
7月31日
朝から紫紺の朝顔が二輪も咲いて、とても元気をもらっていました。台所、廊下の床拭きをして、大物の洗濯物も頑張って仕上げました。体は疲れましたが、気持ちがすっきり致します。シェイクスピアが言っておりますように、人間は気持ちの持ちようで、気分が前向きの時は何事でもやり切ることができると。全くその通りですね。
七夕や習ひの願ひ二つ三つ。
ピンクなすバラ美しく崩折れぬ。
明けぬるや晴れを惜しめと時鳥。
美しき伊賀の青田に滋賀の山。
くちなしの咲くや一輪雨の朝。 馬場路哉
遅れていた朝顔がようやく毎朝一、二輪ずつ咲き始めました。
8月1日
連日の猛暑です。今まででしたら、何とか夏の暑さはクーラーなしで過ごすことができていたのですが、この猛暑にはエアコンをつけて除湿して、室温を下げなければ夜は眠ることができません。温暖化現象の影響のでしょうか、各地で35度越えですから、東南アジアの気候と変わらなくなりましたね。
エアコンが苦手だった私ですが、今年はエアコンに頼り気味です。
黒々と疑ひも無き青田かな。
つづれ折虎杖たけて車現れ。
あれこれと必死で祈る皐月闇。
ぬた場あり寝床もあるや草を刈る。 馬場路哉
この猛暑ですのに、あちこちから草を刈る音が聞こえてきます。田舎ではお盆前はとても皆さん忙しく草刈りに励まれます。里帰りする人たちが気持ちよく故郷へ戻ってきてくれるのを楽しみにしているようです。
8月7日
朝から蒸し暑い一日です。人間が便利な生活を進めていこうとすると、温暖化につながっていくのですね。自然界はこの影響をもろに受けて農作物がいつもと違う出来栄えになったり、お花が夏に咲かなくなったりと、とても悲しいですね。
やや低き土塀の内の桔梗かな。
家の脇一株太し鹿の子百合。
顔の汗拭くや力士の集中す。
祇園会の来ると玉蔓を切る。
高きより葛のなだるる川原かな。 馬場路哉
8月8日
おはようございます。甲子園では若者たちが真っ黒になって戦っています。
あのエネルギーは鍛錬と厳しい規律が培ったものなのでしょう。どの選手もきびきびとした動きを見せてくれてはつらつとしています。テレビの画面から応援する高齢者もなんだかその若さをもらって一緒になってプレーをしているようになります。
あずまやを設らふ(しつらふ)緑の川堤。
細やかな幸と績ぐなりミニトマト。
奥伊賀の山頂に梅雨の雲。
碁を打てる女性の試案汗滲む。 馬場路哉
馬場暁美
「上野緑ヶ丘教会会員」
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」