[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
世田谷通信(196)
猫草
月一度小学校低学年向けに「お話会」という読み聞かせをしている。放課後、希望者のみなので5~10名程度の少人数だが、お話しを聞きたい子ども達なので、とてもよく聞いてくれて読み手も楽しい時間になっている。
どんな絵本、テーマにしようか、あれこれ考えながら5,6冊を選んでおく。まず表紙をみせて、子ども達と相談しながら読む順番を決めて行く。「知ってるー」「この間先生が読んだー」という本よりは、知らない本のほうが集中できるし、「あのねー、わたし知ってる・・」とネタばらしをされるリスクも少ない。子ども達は新しいお話しを聞くとき、とても真剣で、一生懸命だ。このあとどうなるんだろう?と頭の中がフル回転している感じが伝わってきて、可愛らしい。その気持ちをこわさないように、読むスピードやページをめくるタイミングにも気を遣う。
起承転結のしっかりしている本、言葉のリズムが面白い本、絵や装丁に工夫がある、しかけ絵本など色々あったほうが、その場の雰囲気に合わせやすい気がする。
季節や行事に合わせた本も効果的。1月なら、お正月、おもち、お年玉、カルタ、雪などの絵本を並べてみてもいい。低学年なので集中して話が聞けるのはせいぜい10分。1,2冊読んだら、3冊目は探し絵やクイズのような遊び要素をいれたり、写真絵本を眺める時間があってもいい。4冊目になるともういいや~、という空気になってくるので、表紙とあらすじだけ紹介して、また今度ねと終わりにする。
2,3年生に読書感想文用の本を紹介する場合は、冒険、笑い話、怖い話、動物が出てくる話、など幾つかのジャンル別に数冊ずつ用意する。「表紙のすぐ裏に数行のあらすじや作者からのメッセージが書いてある場合も多いです、面白そうだなと思ったら本文を数ページ読んでみてくださいと伝える。」ちなみにこの表紙の裏、カバーの折り返し部分は「そで」と呼ぶらしい。
なかなか新しい本に手が出ず、いつも同じシリーズの本や図鑑、迷路、クイズの本ばかり借りてしまう子どもが多い。長い本を紹介するときは全部読めないので、冒頭のみ紹介することもある。「『その森の奥で男の子が見たものは・・』はい、この続きは自分でね。」と、わざとキリの悪いところで本を閉じると「えー!うそでしょう、おしまい?」「めっちゃ気になる~」と手が伸びる事が多い。
読書スタンプラリーや本の福袋、クロスワードパズル、たくさん読んだ子には特製しおりプレゼントなど色々な工夫で本と出会えるきっかけができるようにしていきたい。
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」