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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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 『その愛のゆえに』

   =時々の記=

   (167)

 

115

 今は曇り空になり、みぞれが混じった冷たい雨が一日降っていました。この頃は日替わりで天候が変わります。でもこの寒さもいつもの年に比べると暖かいのですから感謝です。

椿ももう満開です。隣りの月ヶ瀬ではもう梅の開花が聞こえてきました。奈良からたくさんの方が梅を鑑賞しに来られるのです。これからひと月は続くことでしょう。

堅忍に望みを置きて去年今年。

頼もしき枯れ木の秀枝(ほづえ)すっと伸ぶ。

広瀬今朝日をはじく冬の川。

弁柄を塗りし古家に年新た。  馬場路哉

 

124

 雨の一日となりそうです。傘をさして散歩をしていると、なんと、黄色いタンポポが一輪咲いているのです。びっくりです。二か月以上早いのですから。その横に目をやるとオオイヌノフグリが咲いています。薄紫の小さな花です。どちらも春を知らせてくれている花です。3月に入るとこの花たちは咲き始めるのですが、なんと今年は大寒の真っ最中に咲き始めたのです。春をまじかに感じるこの頃です。春先の水仙が群れを成して咲き誇っています。なんとも言えないほのかな香りが心を癒してくれます。

街はずれ教会の立つ睦月かな。

川原には白鷺一羽冬の雨。

低気圧の残しくれたる落ち葉掃く。

列をなす風車の山や初景色。

冬晴れになるぞかぎろひ良き色に。

里山は竹林と化し年新た。

新年会多弁となりぬ翁かな。

リハビリに里路歩く冬ぬくし。

わびすけや伊賀俳人の樹木葬。

日向ぼこ雲の切れ目を待ちながら。  馬塲路哉

 

体重が増えてしまった主人は慌てています。今から散歩に出かけます。食事の量も少しずつ減らすように考えています。難しいですが…。

 

1月29日

 軒下で朝の仕事をしていると、曇り空の中で、とても甘い香りが漂ってきます。どこからかなと見渡すと、なんと私の真下で群れを成して咲いている水仙の香りのようです。今までお花ばかりに見とれていて、その香りには気が付かなかったのです。今朝は風が全くありません。だからきっとその香りがまっすぐ私のところへ漂ってきてくれたのでしょう。このようなささやかなことがとてもうれしく心弾ませてくれるのです。

止まらざる大川に満つ淑気かな。

山の上の日輪眩し日脚伸ぶ。

つややかな葉に囲まれて寒椿。

烏瓜キウイと共に冬ざるる。

冬晴れになるぞかぎろひ良き色に。 馬塲路哉

 

先日、横浜にいる姉から、父の書いたものが送られてきました。高知時代の若い牧師の「開拓伝道日記」のようなものでした。その後の長い牧会・伝道の土台になったようです。恵まれた多くの宣教師の方々との「捨て身の伝道」とでも言いましょうか、「柔よく剛を制す」という言葉があるそうですが、父は根気よく「剛よく剛を制す」で一歩も退かない気迫で、相手と語り、嫌われても訪問するスタイルで、それは「日本伝道百年史」ようで南長老派の「ミッションスピリット」となって父の牧師生涯を貫いていたものなのでしょう。アメリカでいうなら幌馬車のように、父はバスの運転免許を取り、「伝道・礼拝巡回バス」でこの伊賀上野の田舎の道をご理解、ご協力下さった信者さんと動き回っていたその熱意は、この高知時代に培ったものと思いました。

 

2月2日

蝋梅の早やこぼれをる窪地かな。

つつがより回復兆す寒の明け。

冬ぬくし雨の一夜をよく眠る。

鉄幹の冬芽に雨のしずくあり。

寒禽(冬の鳥のこと)の突つきし柿の散らばりぬ。  馬塲路哉

 

主人も毎日散歩に出かけるようになりました。散歩でのことが俳句に出てくるようになりました。体重は少しずつ減量には成功しているようです。血圧、痛風、血糖値の上昇にはまず体重が下がることが大切なようです。

 

2月3

 暦の上だけでなく、もう春の訪れを感じるこの頃です。でもまた寒さが戻ってくるとか。このように寒さ、温かさを繰り返しながら、確実に春がやってくるのでしょう。待ち遠しいですね。今朝も春を見つけながら散歩に出かけました。まだフキノトウは出ていませんが、先日咲いていたタンポポとは別のところにあと一輪タンポポが咲いているのです。少しでも暖かいところを探して花を咲かせているなんて、けなげですね。

冬ぬくし翁挨拶口の端に。

倒木にまた倒竹に冬ざるる。

強東風の土産なるべし杉落ち葉。

剪定をされてモモの木璃々しかり。

寒林に良き温泉の湧きにけり。     馬塲路哉

 

馬場暁美

「上野緑ヶ丘教会会員」 

 

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書籍紹介
    8858e3b6.jpg
エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

      d6b7b262.jpg
教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
217ff6fb.jpg 








「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
定価 2000円 

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「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
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「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
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われらの教会と伝道
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本

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さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

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