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第98課 パウロも宣教活動とその計画
=15:14~33=
・・・15:14~21・・・2・・・
A 「異邦人宣教師としてのパウロの働き・・2・・
・・・15:14~21・・・2・・・
しかし、他人の土台の上に建てることにより、真に悪質で軽蔑すべき形のものもある。すなわち、すでにキリスト信者である人々と接触して、彼らを説いて、彼らの教会から離れさせて、自分の教会に加入させようとする伝道者たちがある。不幸なことながら、このような羊を盗むことがよく行われる。そしてこのような行動の犠牲となるのは、比較的小さいが熱心で信仰深い教派なのである。
もちろん真摯な信仰の確信に基づいて、教籍を変えようとするキリスト信者については反対すべきではない。聖書の立場、あるいは聖書に示されている教会の形態に最も近いと自分が確信する教会に加入することが信者の義務である。もし教役者が他の教会に働きかける場合、上述のような高いレベルの確信からするのであれば、誰も不義を述べる者はいないであろう。
そのような意味での競争は、むしろ真摯で正当であると言えよう。しかし、現今においては、他教会の会員を転籍させる働きは、このような高度の指向に基づいてなされていることは稀であり、もっと低級で世俗的な動機から行われることが多い。例えば、厳格で信仰深い小さな教会から、より大きくて世俗的なタイプの教会へ誘うことがよくなされる。このような形態の教会員の横取りは大いに非難されるべきである。聖書的な基準を厳守し、正統的な信仰と生活を維持しようと努める教派は不断にこのような非倫理的な企てに反対するのである。
「すなわち、彼のことが宣べ伝えられていなかった人々が見、聞いていなかった人々が悟るであろう」(15:21)。
この言葉はイザヤ書52:15からの引用であり、そこではキリストが異邦人に宣べ伝えられることが預言されている。このようにパウロの異邦人への宣教の働きは旧約の預言の成就なのである。パウロはここで自分の教えと旧約聖書とが調和していることを示しているのである。
J・G・ヴォス著、
玉木 鎮訳(日本キリスト改革派教会引退教師)
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」