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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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世田谷通信(213

猫草

 外来種がはびこって駆除とか、池の水を全部抜くとか聞くと、なんとなく違和感でむずむずする。そういう場合、外来種イコール悪者のように語られるが、そもそも人間の都合で拡大してしまったものが多い。それを再度、人間の都合で撲滅させるのも勝手な話だなあと思うのだ。もちろん周辺環境への被害や影響が大きく、やむを得ない駆除もあるとは思う。単一の種類で占領されるよりは、多様な複数の色々な環境と生態系があったほうがいいのはわかる。

 でも絶対的な悪物はいないはずで、何かが何かの役に立っていて、生き物の世界は食べたり食べられたりしながら、緩やかにつながっているように思う。外来種といっても、その線引きはあいまいで困難だ。明治以降に日本にきたと言っても、もうすでに交雑して帰化しているものだって多い。外国から来たものが対象なのか、日本古来の在来種と言っても、何かのきっかけでそれまで生息していなかったほかの地域に移植したら外来種になってしまうのだし、判断は難しい。

 クマゼミの鳴き声を世田谷でも耳にすることが増え、温暖化のせいで北上してきたという説と、街路樹の土の中に幼虫がいてそれが孵化したという説もある。ほかにも栽培品種の種が飛んだ、ペットとして飼っていたのが逃げた、大きくなったから捨てた、あるいは食用で導入したけどうまくいかなかった、ほかの動物の駆除で移入したけど意図しない方向に拡大した、輸入品のコンテナ荷物や船底と一緒にくっついてきた等々・・。外来種が拡大するきっかけは様々だが、やはり人間の都合である場合が多いように思う。

 シロツメクサというのがある。春の野原のグランドカバーとして目に優しく、みかけると四葉のクローバーをつい探してしまう、あれだ。あれはその名の通り「詰め草」、かつて外国からガラス製品の輸入の時に詰め物に使われていた草だ。身近な草にもそんな名残がある。

 池の底に泥がたまって対流せずヘドロ化したのは、悪臭のもとだし生物が住めなくなる、だからなんとかしなくてはいけない。でもできれば池の水も全部は抜かないで、外来種も全部はやっつけないでほどほどに。池の浚渫は環境をリセットする機会ではあるが、巻き添えで小さな生き物たちが住みかを追われてしまうことにもなる。その場所は外来種込みですでに生態系が成立していたのかもしれない。人間の都合と自然の都合、共生なんて簡単に言えない。

 

<いきいき里山ものがたり>

*  家族5人それぞれリュックを背負い連休に、近場の川や山歩きをするのが我が家の連休の過ごし方です。準備は行く場所を選ぶことからはじめ、小さい子供の楽しめる程度を基準にしてきました。それに見合った物を各人がリュックに詰めること、主人は天候を調べる係、それぞれマイスコップを持参します。それは、排せつ物の始末のためです。もう一つは、木や花を傷めないことと虫たちは観察するだけです。行きよりも帰りの荷物は軽くすることもあります。もう続いていることなので、心得ていて、それぞれ課題をもって出かけます。一番楽しいことは、家に帰ってからのミニ報告会の時です。私の楽しみはそれを聞くことです。コロナの中でも、楽しみはありますよ。

*  漁師をしていますので、海の上から里山の風景を何時も見て育ってきた者です。漁師にとって森や里山は恵みそのものです。谷川から流れ出る川には、山の恵みが海に注がれ、海藻や海そのものを守り育ててくれるのです。海の豊かさは山の豊かさ、恵みそのものです。災害で土砂は流れ込みますが、それも時がたてば豊かな磯部を作ってくれます。漁協では毎年、農林組合との親睦会を行い交流を深め、感謝のしるしとして寄付する仕来りがあり、これからも続くでしょう。

*  私の住むところは「千枚田」で知られているところで、例年、連休を利用して県外からのオーナーさんや家族で帰省し手入れや田植えを手伝ってくれたのが、このコロナの影響でそれが出来なくなりました。子供たちの「体験農業教室」も中止になり、数アールほどの階段状の棚田の作業は私たち年寄りの作業になってしまいました。見かねた農協の職員さんたちが田植えを手伝ってくれました。ありがたいことです。

*  ナツグミが色づきはじめました。甘い香りのスイカズラは香ばかりでなく、花の形は艶やかで魅惑的で、アジサイとはまた違った趣がります。公園で見つけました。

=写真の説明も兼ねています。皆さんの投稿を歓迎いたします=

 

 

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書籍紹介
    8858e3b6.jpg
エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

      d6b7b262.jpg
教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
217ff6fb.jpg 








「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
定価 2000円 

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「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
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「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
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われらの教会と伝道
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本

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さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

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