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「いのり」
=朝=
おお、わが王なる主よ、新しい一日のはじめ、つつしんでみ名をよびたく存じます。いと高き主よ、すべての賛美と愛と忠誠とをあなたにささげられますように。この日、わたしの思いが、この世のすぎゆく姿だけで占められることがありませんように。
あなたの愛をもって、見えざる永遠なるものを瞑想する心をわたしにお与えくださいました。それゆえ、どうかわたしが感覚と時間の世界をとらえ、その実在を感ずる力を強め、わたしの心を聖なるものへ向かわせ、この地上の生の終わりが近づくにしたがって、わたしがこの移りゆく地上の世界の一部となるのでなく、来るべき世における生にふさわしいものとなることができますように。
すべてのものを見、かつ知られる神よ。どうか恵みにより、わたしにあなたを知り、あなたを見ることを得させてください。あなたを知ることによって、あなたに知られるように完全にわたし自身を知り、あなたを見ることによって、み前にあるがままのわたし自身を見ることができるように。
永遠なるあなたのみ前にあらわれるときわたしの生の幻を、今日はっきりと見させてください。わたし自身の小さいことと、あなたの無限の偉大さとを示してください。わたしの罪と、あなたの全き正しさをお示しください。わたしの愛のなさと、あなたのすぐれて大きな愛とをお示しください。
それとともに、どんなにわたしが小さくともあなたの偉大さの中にかくれることが出来ても、どんなに罪深くとも、あなたの義によりたのむことができ、どんなに愛がうすくとも、あなたの赦しの愛の中に身をかくすことができることをも、教えてください。
わが主イエス・キリストの生と死の上に、きょう、わたしの思いをとどめさせ、主のみ名によってお与えになったあがないの光においてすべての事を見ることを得させてください。 アーメン
=夜=
主よ、あなたは昼の主であれるように、また夜の主であり、すべての星はあなたのみ心にしたがっています。この暗黒のときも、わらしもまたすべてをみ旨にゆだねたく願います。
わたしの心に頭をもたげる利己心からなすべき務めをのがれる臆病から、うけなければならぬ苦しみをさけようとする反逆から、与えられたものに対する不満から、他人の幸運をうらやむねたみから、あなたが5タラント、あるいは10タラントを与えず、1タラントをお与えになったことを軽く考える思いから、被造物の分をこえた思いあがりから、ふしだらな思いから、学ぶことを欲せず、仕えることをいとう態度から、神よ、わたしを解き放ってください。
父なる神よ、あなたは、わたしが最も遠く離れているときに最も近くいまし、あなたに見捨てられたと思うときでさえ、すぐそばにおられるかたです。どうか、わたしの我意が敗北することが、あなたの永遠の目的の成就でありますように。
わたしに、あなたの実在と力をもっと確信させてください。地上にあるわたしの生の意味をもっと明らかに悟らせてください。永遠の生命をもっとしっかりとつかませてください。見えざるものをもっとはっきりと望み見させてください。わたしの欲望をもっとおさえやすく、わたしの想像をもっと清純にしてください。隣人に対する愛をもっと深く、やさしく、彼らの重荷をすすんで負うものとしてください。
神よ、わたしのたましいと、わたしの愛し、愛される人びとのたましいを、み守りにゆだねます。
イエス・キリスト、われらの主によって。 アーメン
「朝の祈り 夜の祈り」より
J・ベイリー著
新見 宏 訳
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」