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世田谷通信(224)
猫草
近所にある「食と農の博物館」付近で、卒業論文のための簡単なアンケート調査にご協力くださいと声をかけられ足を止めた。「生態系サービス」という言葉を知っていますかと質問され、「はい」と答えると、おやっという顔をされ、どういうものか説明できますかと聞かれ「はい」と答えると、嫌な顔をされた。そこは「言葉を聞いたことがないか、聞いたことがあっても詳しく知らない」というデータを取りたかったようだ。ごめんなさいね、思ったような回答者でなくて。調査なんてそんなもの。とにかく卒論はがんばってください。
「生態系サービス」という言葉は聞いたことがあるし、説明できる。しかし、納得しているかというとそうではない。違和感がある。生態系の中で人が特にその恩恵に浴しているものをそう呼ぶのだという。当たり前にそこにある自然、環境、生態系に経済的な価値尺度を与え、換算することでその恩恵を明確にする意図だ。それはこれまで人間が自然に対して収奪するだけの行為を繰り返してきて、その結果生態系のバランスを崩すまでに破壊してしまうことへの警鐘だというのも理解できる。環境はタダじゃないし、やりたい放題にすると汚染や枯渇でまわりまわって自分に不利益が起きる。快適な環境というサービスを受け続けたいならそれなりの対価を払おうという考えである。もっともだ。
でもまだ違和感がある。結局人間には何一つ作り出すことはできなくて、すべては地球環境からの借り物で生きている。空気も水も大地もエネルギーも食べ物も、全部。人は生態系のごく一部だろうに。
例えば人類が火星に移住して、地球にいるような環境を創出するために如何ほどのコストをかけなくてはならないのか、という設定で考えるのはどうだろうか。利用できるのは固い地面だけという状態からのスタートで。
まだアンケート調査中の大学生に、あなたの思う生態系サービスとは何か、聞いてみたい気がした。
<いきいき里山・山里ものがたり>
* 八重山は真夏みたいです。NHKTVの朝ドラは沖縄ですが、宮崎から来た私にはなにもかもが勉強と驚きです。お年寄りの方言には今も苦労しています。一度いらしてください。 沖縄県の観光大使? O・Bさん
* 5月号の草花です。 鉄塔広場のナツグミが強剪定されたので、見に行ったら花も咲いて虫も来ていました。よかった! スノーフレーク、控えめに俯いてますが、昆虫目線だとこんな感じですかね。 ニワトコの花は遠目には白いほわほわですが、近寄ると可愛い花束みたいです。 カジイチゴの優雅な花。やがて熟すオレンジ色の実も爽やかな甘さで楽しみです。 サクラを愛でながらです。暑くなりそうです。こまめなしに水分補給をしながら頑張りましょう!! いちめんの土筆です。食べるなら胞子の開き切っていないのを選び、袴をとってから甘辛煮や卵とじにするとおいしいですね。皆さんお一人お一人の味がありますから腕の見せ所でもありますね。 猫草
《写真の説明と投稿です》
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」