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第104課 結びの言葉:個人的挨拶
=16:1~27=
C 分裂と偽りの教理に対する警告・・・2・・・
=16:17~20=
「なぜなら、こうした人々は、わたしたちの主キリストに仕えないで、自分の腹に仕え、そして甘言と美辞とをもって、純朴な人々の心を欺く者どもだからである」(16:18)。
「純朴」という語は良い響きを持っているが、原語は「不注意」「不用意」という意味の語であって、宗教における真理と虚偽という問題について無警戒な人々を指しているのである。「思慮のない者はすべてのことを信じる」(箴言14:15)とあるとおりである。
従って思慮のない者、教理的に無防備である人たちは常に欺かれる危険があるということである。現代の偽教師たちはパウロの時代と同じく、極めて巧妙で狡猾である。真摯なキリスト者たちは彼らに対して、不断に警戒を厳しくしなくてはならない。
「あなたがたの従順は、すべての人々の耳に達しており、それをあなたがたのめに喜んでいる。しかし、わたしの願うところは、あなたがたが善にさとく、悪には疎くあってほしいことである」(16:19)。
ローマのキリスト者たちが善良であるばかりでなく、注意深く細心でなくてはならない。「彼らは悪を行うことを避けるばかりでなく、悪の被害を受けないように注意すべきであるのだ」(ホッジ)。
「彼らはとても善良であざむくことができないだけでなく、あまりに善良で欺かれることのないようであるべきである」(グロチュウス)。オーガスチンが祈ったように、「聖書が私の喜びでありますように。聖書に立って欺かれることがありませんように、また聖書より外れて人を欺くことがありませんように」と考えるべきである。
「パウロは、ローマの信者たちが賢明であっていてほしいと願っているのである」(ホッジ)。
「平和の神は、サタンをすみやかにあなたがたの足の下に踏み砕くであろう。どうか、わたしたちの主イエスの恵みが、あなたがたと共にあるように」(16:20)。
すべての真のキリスト者と真の教会は、キリストを通じて神のみ恵みと力によって、サタンに対して勝利を得るのである。この勝利はローマのキリスト信者にも約束されている。
サタンは常にキリストの王国に敵対して働いている。サタンはやがて猛烈に活動的になり、ローマにいるキリスト信者たちに対する迫害を激化させるであろう。しかし、平和の神が速やかにサタンを彼らの足の下に踏み砕かれるという約束は真実である。何故なら彼らは恵みによってサタンに対して勝利を得ているからである。
J・G・ヴォス著
玉木 鎮訳(日本キリスト改革派教会引退教師)
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」