[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
世田谷通信(226)
猫草
里山農園というのが近所にできて、月に一度お手伝いにいっている。園芸の先生が色々な野菜、花の苗を用意して、植え方のコツや品種の特徴なども教えてくれるので、動きやすい服装だけで参加できるのが魅力だ。
先生の指示通りに雑草を抜き、野菜を収穫し、肥料を入れて畝を作り直し、また苗を植える・・と受け身だったのが、最近は参加メンバー間の顔見知りも増えてきて、うちの苗ですが植えていいですか・・と持ち寄ることや、採れた野菜がたくさんあるのでおすそ分け、という機会も増えた。
そうなのだ、私は単純に労働力の提供と野菜づくりのノウハウを知りたいと思って参加しているが、自宅の庭で野菜や花を育てて何十年のベテランたちも少なからず混ざっているのだ。自分でできるなら、わざわざ来なくていいじゃないかと思うのだが、自分だと毎年同じことの繰り返しになってしまう、自己流なので先生に教えてほしい、珍しい品種や新しい有機肥料、最新の自然農法での害虫対策が学べるから、というのだ。なんて志の高いことか。そして自前の道具類を持参している方も多いことに気が付く。
私がスギナの根っこに苦戦しながら移植ごてで除草していると、隣にいた高齢の男性が、「これ使ってみな」と道具を貸してくれた。10cmほどの木の柄の先に先の曲がった金属のフォークのような物がついている。スコップで深く土を掘り返してから、その道具を使うと面白いようにすいすい根っこだけがとれる。「これすごいですね、何ですか?」と聞くと、潮干狩り用の熊手だという。アサリやハマグリを採る、あれだ。
そう思ったら、向こうで竹を組み合わせて器用にトマトの支柱となるパーゴラを作っている。ミニトマトの苗はちょっとだけ寝かせて植え、根のない方に支柱で誘引するとしっかり育つという豆知識も教えてもらった。
そんなベテランガーデナーたち、「毎年、土も雨も気温も違う。同じようには収穫できない」と口をそろえる。当たり前のようにスーパーマーケットで野菜を買う、その裏で生き物を育てる工夫と苦労を感じなくてはと思う。
<いきいき里山・山里ものがたり>
* 東京の世田谷にも、里山活動なんて・・・・と不思議に思いながら、毎月「世田谷通信」を楽しみにしている奈良でパートしながら子育てしています。仕事に疲れ、何もかも放り出したくなる私ですが、不思議とパソコンで「世田谷通信」をアップして読んでいます。家の周りは水田とビニールハウスの風景ですが、裏山を「里山・山里」なんて、見たことはありません。自然がまぢかにあるのに、何の興味もなく過ごしてきましたが、園で子供たちに、花に水やりをする係になり、苦手な虫にも触れるようになりました。少し成長しているよね、」とニヤリとする時もあります。頑張ります。これからもよろしくお願いします。 奈良県 2児の不器用ママ
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」