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世田谷通信(228)
猫草
晴れの日はもちろん、雨でも風でもほぼ毎日、電動自転車に乗っている。大雪や路面が凍っているときぐらいは控えるけれど、歩くより膝に負担もかからず、買い物荷物が増えても前後のカゴでたくさん運べる。国分寺崖線の坂道も上手にルートをとればよい。良く知っている道をゆっくり移動する。駐輪場の場所や空き具合もわかっているので停める苦労も少ない。駅前で婦人警官の方々が自転車の人にティッシュとチラシを配っていた。「自転車による事故が増えています、どうぞ安全運転で」と私も声をかけられた。言われずともサドルは一番低くて、スピードは出ない。ジョギングしている人ぐらいかなと思う。何よりすぐに止まれて、安定していることが優先。電動自転車は車体が重い上に、前後に荷物も載っているので、もし転倒したら大変なのだ。今転んだら間違いなく捻挫、いや骨折する自信がある。
免許は更新していても、もう30年ほど車は運転していない、何度か「ペーパードライバー講習」に行こうかなと思っては、必ず交通事故の夢で飛び起きて「やっぱりやめよう」と思う。たぶん自分のコントロールを超えた速度が怖いのだ。バスや電車は大丈夫なので、自分を信用していないとも言える。
私ののろのろ自転車と比べると同じ乗り物と思えないほどに速いのがロードバイク。世田谷通りの長い下り坂を車ぐらいのスピードで疾走していく。赤信号の交差点で止まるときにも足先がペダルに固定されているので、少しタイヤを斜めにして体幹で立っている。タイヤはびっくりするほど細くてフレームも軽そう。乗っている人もレーシングスーツを着て空気抵抗を減らし、軽量化の工夫に満ちている。インターハイなどの自転車競技結果を見ると3kmのコースで優勝タイムは約3分となっている。1km1分、時速60㎞、ええ、ちょっと速すぎませんかそれは。一口にロードバイクと言っても平地が得意なスピードタイプや坂道、登りが得意な人など、役割分担があるらしい。斜度30度以上を激坂と言うそうだが、そんなところもスイスイ登っていく。降りて押してもキツいのに。一体どうなっているんだか。
私の自転車は荷物運搬、ロードバイクはより遠く早く行くため、同じ交通法規で括ってあるのが不思議なほど差がある。自転車競技の部活かサークルか、数人でぴったり一列に並んで駆け抜けていく後ろ姿をみると、自分の力であんなに速く走れたらさぞ気持ちがいいだろうな、あのペースで何キロ走るのだろう、と思ってしまう。いや絶対真似しないけれど。どうぞ安全に・・。
<いきいき里山・山里ものがたり>
先日、もう20年近くなるでしょうか、大学院の有志が近況報告・同窓会を企画してくれて、新幹線で東京まで行ってきました。先輩、後輩合わせて27名が参加していました。お腹の出た人、頭の薄くなった人たちです。それぞれ、第一線で活躍されている人や学生時代の夢の実現を追い求めておられていて頼もしく、誇らしげでした。それぞれが卒業後の報告を兼ねた自己紹介でしたが、苦労はあっても今があることをお話しされ、エネルギーを貰いました。
私の番になり、院を卒業と同時に、父の建築設計事務所で働いてきましたが、卒業祝いにと2年間の留学を許してくれて、学生時代からお世話になっていたフィンランドのルーテル教会の宣教師を頼りにフィンランドの大学で聴講生として在籍しながら北欧の信者さん宅でホームステイーとして受け入れてもらい、家事を手伝いながら学生時代から興味を持っていた好きな木造建築の教会巡りをしていました。驚いたことに北欧の皆さんは本当に音楽好きで、家では幼い子供たち一人ひとりが自分の楽器を持ち、ホームコンサートをされたり、音楽仲間の家族と演奏会をすることでした。そのような日々の中で、主人と出会い、結婚しました。主人も建築家志望で意気投合、私の故郷に来てくれまして今も一緒にそれぞれの仕事をしています。特に、日本の木造建築に興味を持ち、今は、放置された建物の再生活用を仕事の傍ら考えていて、安く手にいれて、手を加え、それを北欧の友人が日本旅行の宿泊の場に無料で提供して、もう10年以上になります。
また、地域の方々には、ミニコンサートや朗読の会、ママさんコーラスの練習会場や発表の場に活用していただいております。教会の行事や地域の教会員の集まり会にも利用していただいております。
「世田谷通信の猫草さん」の活動も何時も素晴らしいと思いながら読ませていただいております。同じ世代かな???なんて思っています。
そのようなことを、お話ししたら、相変わらずの乙女さん?だねと言われて、内心にやにやしていました。 大分県 T・Tさん
長いお便りでしたが、このような形で、了解を得て紹介させていただきました。(編集子)
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」