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世田谷通信(232)
猫草
近所の東宝撮影所の建屋の壁面に巨大な2つの絵が描かれている。1枚は「七人の侍」、もう一つは「ゴジラ」だ。このゴジラは道路から見えるので、よく写真を撮っている人がいる。撮影所の入口にも2mぐらいのゴジラが立っており、こちらも撮影スポットになっている。
さて、ゴジラ関連の映画は多々あるが、私がちゃんと観たのは「シン・ゴジラ」である。最初から最後まで観て、感嘆してもう一度。さらに「巨災対」ロゴ入りカップまで買ってしまった。
「巨災対」とは「巨大不明生物特設災害対策本部」という、映画の中でゴジラに対抗すべく設置された組織名である。どれほど敵が圧倒的で未曽有の事態でも、漢字三文字に納めてしまうのは略すのと語呂合わせ好きな日本の感覚だと思う。
巨大不明生物というのがゴジラのこと。突然東京湾から現れて、気ままに上陸して街を破壊し、放射能を撒きつつ歩く。その大きさは120mの設定。地球上の生物でその高さはありえないと思うが、災害と言うのは常に想定をはるかに超えるから、それにどう対処するかというテーマなのかなとも思う。そう、これは危機管理の話。この映画にウルトラマンは出てこない。人間の扱える範囲の武器と組織の力でなんとかするしかない。
まず政府がやることは会議。首相、大臣、官僚が集まって対策の方向性を決める。適応される法律は何で、どの役所がどう動くのか、それが巨大不明生物の襲来であっても、自然災害でも初動は同じ。国内の武器使用がどこまで許されるのか、実行するのは自衛隊か米軍かはたまた国連か。政治的な駆け引きが展開する中、ゴジラは海岸から東京の中心部に向かって住宅地をゆっくりと歩む。
エンターテイメントの怪獣ものだが、政府の混乱と官民一体の知恵、政治の清濁、立場の表裏も見応えがある。自分のお気に入りは東京駅にたどり着いたゴジラを足止めすべく繰り出される「無人新幹線爆弾」と「無人在来線爆弾」攻撃。東京駅の地上ホームは山手線、京浜東北線、中央線、東海道線、東海道新幹線などが乗り入れているから可能ではあるけれど、発想が小学生男子・・。きっと子ども時代、プラレールの線路に怪獣を置いた電車遊びに興じていた人が製作側にいたのだろうなと想像してしまう。
<いきいき里山・山里ものがたり>
毎月、この「世田谷通信」を楽しみに読んでいます。地球の7割は海です。でも私たちは陸上で暮らし、野菜やお米など食べ物はほとんどが畑の物と思われていますが、実がそうではなく、海や川の物がとても多いのです。いろいろの魚や貝、ワカメなどその種類の多さに驚くのではないでしょうか。人は心疲れた時、海を眺めて、ひと時を過ごします。遠くに見える大きな船、穏やかな白波に心奪われます。しかしそうでしょうか。私は漁師として働いています。海の底は、自然の豊かさの宝庫です。海藻や小魚、いろいろ棲息している生き物豊かな「海の里山」です。
私は海藻の養殖を生業にしている3代目です。みなさんが口に入る物を届けていきました。今の冬の海の風は冷たく、寒いですが、山から運ばれてきた豊かな栄養物をいただいて生きてきました。漁師になって感じるのは、海の汚れは人間の海の対する無関心さにあるのではないでしょうか、ということです。
里山も大切です。同時に海も大切な神様が御造りになり、それを管理する任を人間に与えられているということを、お覚えくだされば幸いと思い、投稿させていただきました。
神奈川県 G・Sさん
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」