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世田谷通信(233)
猫草
学校司書ゆえ、児童書を読む機会は多い。自分のための読書のほか、選書も多い。絵本や物語、子供向けの社会科学、自然科学の本も手に取るようにしている。しているというと仕方なくという印象だが、つい読んでしまうという方が近い。日本語で書いてあればなんでもいい。本が手元にない時は調味料の成分表までじっくり読んでしまう。そんな訳で読書のジャンルは問わないが、最近読んで興味深かったのは『妖怪は海にいる!?アラマタ式海の博物教室(みんなの研究)』 2022年10月出版、荒俣宏氏の著作である。「海の」と標題にはあるが、内容は海にはとどまらない。なぜ地球に海があるのか、宇宙から、地球の成り立ちから説明している。さらに爆発的な奇跡のような生命の拡がりへ、今まさに分かりかけている深海の不思議なメカニズムとそこに暮らす生き物へと話は展開してゆく。そしてまた最新の宇宙へのアプローチへと論は進み、実に壮大なスケールでしかもわかりやすくとらえている。
それが荒俣氏の語り口調、平易な文章で書かれている。難しい話を隣でやさしく聞かせてもらっている気分になる。人類の文明や発明なんて宇宙では本当に一瞬のきらめき。愚にもつかない戦争やら、つまらない諍いで自らの生きる土台である環境を危うくしている場合ではない。もっと目指すべき場所や探求すべきことはいくらでもあるだろう。
深海に何があるのか、宇宙に何があるのか、未知の領域は無限にある。小さな自分の周りのことに心をとらわれるより、尽きぬ謎に目を向けてみてはどうだろう、そちらの方が断然わくわくするではないか。そんなメッセージを感じる。だから(みんなの研究)と題名に入っているのだと思う。小さなことでも自分で疑問に思うことを「見つけて、考えて、調べて」みる。もしその疑問に答えがなくても、自分の知らなかったことを明らかにできたら、それはあなたの「研究」だよと。私もそんな風に子どもたちに伝えられたらと思う。
<いきいき里山・山里ものがたり>
「ジャーナル友」の皆さん、2023年も始まりました。私は野菜造りの傍ら、花の栽培を生業としてきました。今は、ビニールテントの中で植物園のように温度管理や肥料にいたるまで、AIの機械がやってくれます。祖父母の時はそうではありませんでした。今は人の手間も簡素化されました。販路の心配もすることはありません。心配は、電気、燃料費、肥料の高騰です。
私も家内も自分のビニールテントでない、小さな花畑で、鍬で土を掘り、種や球根を植え、朝晩、水をやり、成長を楽しんでいますが、土に触れ、小石に当たり、虫に出会い時、不思議ですが何とも言えない安堵感があるのです。咲いた花にきれいに咲いたね!と言葉をかけている時が何とも言えない生き甲斐です。それがあるから、今日もテントの中で花を生育を観察できるのだと、汗して働いて、神様に感謝しています。 愛知県 T・Mさん
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」