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聖霊とその働き
エドウィン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
(元日本キリスト改革派名古屋教会牧師)
第2章 聖霊と創造
聖霊に関する研究は常に実践的でなければならない。神の啓示は神の深淵な事柄に対する私たちの知識欲を満足させるためのものではなく、その偉大さのゆえに神の栄光を帰し、私たちを霊的に成長させるためのものである。聖霊はそのあらゆる活動面で明確に理解してはじめて、そうした目的が達成されることになる。聖霊がどういうお方であり、何をなすかという点で私たちの考えに混乱があれば、到底御霊に十分栄光を帰し、私たちの内に為される彼の種々の働きを十分経験することは出来ない。それで、これから御霊の働きについて学び始めることにする。
第一に、一つの誤りに陥らないようにしなければならない。どういう誤りかといえば、聖霊の働きを信者の再生と聖化にだけ限定する誤りである。これが起こるのは、狭い意味の救いをこの世で最も重要なことだと考える時、すなわち、人間のことに終始し、その罪、その永遠の運命、キリストによる救いの必要だけを考えるときに起こる。そのような場合の考え方は神中心的であるよりも、おもに人間中心的である。こういう見解を持つと、聖霊を人間の観点から、自己のキリスト者としての経験の点から考え、したがって、御霊の働きをそのような面に当然限定してしまうことになる。
しかしながら、これは聖書のやり方ではない。聖書は神から始まるのであって、人間から始まることをしない。神中心であって人間中心ではない。聖書は神にすべての栄光を帰し、日曜日と日曜日の間も含めて、神を永遠から永遠にかかわる方として記している。神は生活の一分野に制限されず、あらゆるものの上にある主権者―まったくあらゆるものーこの宇宙の主権者である。聖霊の働きはこうしたことと調和すべきであるから、聖化に限定されてはならない。
彼はこの世界の創造・摂理・啓示・受肉・贖い・聖化、そして最後の審判の日に至るまでの出来事に過去、現在、未来にわたってかかわるのである。そういうわけで、この学びでは再生や聖化における聖霊の働きだけに限定しない。本書は聖霊の聖化だけの働きを考えているのではなく、聖霊の働き全体について論じるためのものである。
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」