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『その愛のゆえに』たので =時々の記=
(206)
3月14日
雨がやんで春らしい気候となっています。フキノトウが今や全盛期です。足元にはフキノトウの芽が出始めたので、どこへ足をもっていこうかとふらつくのです。いっせいに芽を吹きだした蕗の勢いがすごいのです。こぶしも花を咲かせ始めました。大きな木に咲く花たちは葉っぱを待たずに咲き始めるのですね。春爛漫です。
花の数バランス取れて山椿。
行く末の遠く思はじ薄霞。
エメラルド良き色見する春の湖。
陽炎や残る蚕室白き壁。
幼子の喜び走るフキノトウ。 馬場路哉
主人はリハビリを兼ねて村内を歩いているようです。
3月16日
鶯の鳴き声があまりにも美しい響きなので、娘に電話を庭に持って行って聞かせてあげました。娘は何度もその鳴き声に感動して、そんな大自然の中に居られて幸せだね。と言ってくれました。
竹の秋吹かれて光放つなり。
マッサージ話題となりしイースター。(マッサージをしてくださっている主人の友達が信仰のことをよく聞いてくるそうです)
春雨に濡るる空き家の瓦かな。
青き踏む大地の応へありにけり。
生家ある町寂れたり翁の忌。(芭蕉の生まれた伊賀市上野のことです) 馬場路哉
温かい陽気に励まされて昼散歩に行ってきました。同級生に出会いました。今はお一人で暮らしているのだそうですが、寂しいと思う時もあるけれど、一日を大切にできることを楽しみながら前向きに生きておられる様子をうかがって、こちらも元気をいただきました。今日も20度近くになりそうです。一日一日を神さまに感謝して生き抜きたいです。
3月22日
ご心配おかけしました。今朝もけだるさが残る中、何とかいつものように起きることができました。主人は散歩に出かけたほうが良いというのですが、途中でまたしんどくなったらどうしようという思いで、なかなか散歩に出かけられません。もうしばらく家で待機してみます。
疾く起きて勤しみにける受難週。
早天に一人祈りぬ受難週。
天上の命を信ずイースター。
感謝する神の選びや受難週。
聖霊の導きを信ず受難週。 馬場路哉
主人は眼科への通院です。白内障が進んでいますのでいつ手術をするかの相談中です。
4月1日
私は三重県と、奈良県の二つの県のものを買い求めています。というのも三重県には7年間務めさせていただきましたし、奈良県では17年間務めました。三重県での教え子たちが転勤したり、昇進すると、はがきで“おめでとう”を伝えています。段々小さな文字が見えづらくなってきましたが、それでも4月1日は半日ほど新聞とにらめっこしています。4月。転勤あり、退職あり、進級ありの月ですね。
庭を占むラッパ水仙一人住み。
無住寺を翁掃除す彼岸かな。
信楽の気温を聞くや春寒し。(信楽歯今朝氷点下4度でした。)
白樫の泰然として芽吹く前。
菜の花の畑楽しく過ごしけり。 馬場路哉
主人はよく勉強をするので感心しています。二年ほど前に図書館で借りてきた“イースト オブ エデン”の原書を読み続けています。毎日1ページを読み終えるのが精いっぱいだそうです。そんな姿を見ていると勉強嫌いの私は“よく頑張るな”と感心させられています。私は英語の聖書の4福音書を読むだけで精いっぱいです。なかなか辞書を片手に英語の原書を読むのは辛抱がいりますね。
4月4日
歩いて20分ほどのところに歯科医院があります。良いお天気でしたので歩いて出かけました。いつもとは違った道です。国道ですので車の量が多くてスピードも出ていますので、少し怖かったです。できるだけこの道は歩くのはやめようと反省しながら帰ってきました。
お隣の方が散歩をしておられ、どこへ行ったのかと尋ねられました。歯科の定期検診です、と答えるととても感心されて、ほめてくださいました。
“あなたは偉いな。診療所では2か月に一度検診を受け。歯科医院では3か月に一度の検診を受け。きちんと自分の健康を維持しようとしているのが伝わってくるわ。別にそれほど意識しているわけでもないのだけれど、いつの間にかこのような生活が当たり前になってきています。それに先日から17年前に主人が大病をした時に読んだ本を読み返しています。その本は「食事療法」について書かれてあるものです。藁をもすがる思いでありとあらゆる健康食についての本を読みあさりました。その本の一冊をもう一度読み返しています。食事がマンネリ化していることと、これからこそ健康でいられるようにと食生活に気を付けたいと思ったからです。玄米がよいと書かれてあります。玄米はずーっと続けて食しています。それだけではだめでしょうが、今のところ一つのことしか守ることができていません。反省することしきりです。
白樫の泰然として芽吹く前。
こつ然と乙女椿の落ちにけり。
玄関で触れむばかりの初ツバメ。
水辺なる桜のもとを歩きけり。
早天の空気張りつむ受難週。 馬場路哉
主人は今日もリハビリと言って散歩に出かけました。良いお天気で軽装で出かけたのですが、汗が出たといって着替えていました。もう夏めいてきたこちらです。
4月10日
今は、お日様がたっぷり顔を出しています。朝の散歩に行ってきました。すっかり若葉に移り変わっています。この季節まだ入学式のところがあるようです。今朝は賛美歌122番を賛美するにふさわしい自然界でした。母がこの賛美歌が好きでよく賛美していました。
深甚(しんじん)と祈り続けるイースター。
十字架の釘を思ひぬイースター。
めぐらなる大木の樫剪定す。
花吹雪今日のリハビリ終了す。
奈良七里祖父の歩きし山若葉。 馬場路哉
今日で主人は最後の歯科治療の日です。4か月ほどかかったように思います。これからもしばらく自分の歯で過ごすことができたら感謝ですね。
馬場暁美
上野緑ケ丘教会会員
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
いのちのことば社
スーザン・ハント
「緑のまきば」
「聖霊とその働き」