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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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世田谷通信(236

 

猫草

 

 近所で高さ10mほどの崖が崩れた。雨上がりの夕方の工事現場、幹線道路沿いで交通量も人通りも多い場所だが、幸いにも人的被害はなかった。

 そこは次男の通所バスが停まるところの近くで、平日朝夕2回、工事の様子を眺めていた場所だ。崩れたのは古い集合住宅の壁面。建物は何年も前に取り壊されていて、背面の壁が国分寺崖線の段丘面に残されていた。そこに新たな建設工事が始まり、残った壁の撤去作業中の事故である。

 工事では、重機で壁面下部を掘って、鉄筋を抜いていた。大量の土砂を運搬するトラックも往復していた。急斜面だし、事故にならないといいなと思っていた。

国分寺崖線段丘面の高低差は10m以上。斜面物質は重力によって下方へ移動する。誘因としての雨も続いた。降雨は地中水となって重量を増し、さらに下方への運動を加速する。崩れた面には縦方向の亀裂もあった。いったいどれほどの質量が動いただろう。

 

関東平野は火山灰が堆積してできている。どこから来た火山灰かというと富士山や箱根の山々が噴火したときのものだそうだ。ずいぶん離れた場所まで飛来するのだなあと思う。いわゆる黒ボク土と呼称される。地層で言うなら武蔵野ローム層。長い年月をかけて堆積し、押し固められた地層。この露頭は、表面が乾燥と湿潤を繰り返すことでもろく崩れやすくなる。

崖の上は富士山を望める立地で眺めが良い。台地の上なので水を得にくく、米や畑に適さない。かつては武蔵野の雑木林が延々と拡がっていた荒地で、まとまった宅地開発がしやすかったという理由もあるだろう。住宅が立ち並び、中層のマンションも多い。昭和の初め頃の国分寺崖線沿いは、都心からちょっと離れた郊外の別荘地としても人気があったようだ。

さて、崖の崩れた場所には、現在たくさんの土嚢が積み重ねられている。毎日粛々と補強・修復の工事が進む。その様子を眺めながら、「とにかく、ご安全に」と思っている。

 

<いきいき里山・山里ものがたり>

テレビには、全国各地にある観光花園ニュースが多くなりました。広い畑には季節の花が咲き、多くの方が楽しまれている姿は、好いものですが、気になることは、ご自分の楽しみとしての花壇はお持ちなのでしょうか。

桜から新緑の季節になりますと、道端には新しい草が伸び始めても来ました。それを「雑草」と呼び、嫌われもの、迷惑がられていますが、この一つ、一つにも神様の創造の御業を見る時、「いのち」を思わされます。創世記の「・・・・はなはだよかった」には、草木に雑草、雑木の「雑」の文字はないように思えるのです。人間の基準で「雑草」と呼んでしまう恐ろしさは、人間社会の格差や差別や偏見を生み出しているかのようで、恐ろしい感じを禁じえません。

鳥インフルエンザの殺処分に係っていた友人からのメールに、駆除しなければならないことは分かっていても、最初は心痛んでいたが、それが当たり前に「殺処分」している自分が怖いと書かれていました。「頂きます感覚」は日常生活から薄れています。戦争、人権侵害、いじめ、などなどは、心の痛みがあれば・・・と「観光花園」のニュースを見ていて感じました。私の庭は除草剤は使いませんので、飛んできたのが地に落ちた「自然生えガーデン?」です。虫たちはよく遊びに来ます。因みに私は蚊が大の苦手で、蚊取り線香派です。  神奈川県 TYさんより

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書籍紹介
    8858e3b6.jpg
エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

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教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
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「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
定価 2000円 

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「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
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「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
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われらの教会と伝道
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本

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さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

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