2023年7月号
№193
号
通巻877号
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松田重雄が観た「切支丹燈籠の世界」(14)
「切支丹灯籠への思い」(13)
「あなた方に言うが、もしこの人たちが黙れば、石が叫ぶであろう」(ルカ19:40)
神は「光あれ」と言われた。すると光があった。(創世記1:3)
つい最近まで正式な和服にはそれぞれの家紋が染め抜(手書き)かれていました。古沢恒敏編「正しい紋帖」(金園社)は手ごろな本です。太巴(ふとともえ)から一つ巴、左一つ巴、右一つ巴など、陰左三つ丁子巴(かげひだりみつちょうひともえ)まで約200種ありました。校章、会社や商標、県都市章など身近に見ることが出来ます。バッジと思えば分かりやすいでしょう。また、坪井利弘著「古建築の瓦屋根」-伝統の美と技術―(理工学社)参考になるかと思います。家紋は今でもヨーロッパの国々には受継がれ、見ることが出来ます。
さて、切支丹大名の京極家の御廟は、兵庫県豊岡市にあります。御廟の屋根の巴瓦・鬼瓦・破風(破風・日本建築で、切り妻や入母屋の屋根につけた山形の装飾板。風雨を防ぐ意味もある・国語辞典より)などに斜四ツ目紋と、巴瓦に三巴紋がつけられています。
京極高知宮津藩主には3人の男子があって、長男の高広は宮津藩を継がれたが、その子高国に子がなくお家断絶とたる。二男高三は舞鶴の城主となり、その子は田辺に転封となり、孫の高盛はさらに豊岡に転封されていた。
高知は文禄4年(1561)に受洗し入信された切支丹大名であったことは、イエズス会通信にも明らかにしているところです。高知の入信は、日本にキリスト教が伝えられて から13年後に当ります。高知は当代の文化人で英智に優れた名君と言われ、国内の信望厚い人物と言われています。高知は西洋の諸事情を神父たちから聞き、さらに彼らが持っていた西洋の諸器具などを目の当たりにして、その文化の高さに強く打たれたと言う。
高知の兄高次は小浜城主で、この人物も切支丹大名でした。奥方の常高院(幼名おはつ)は淀君の妹で熱烈な切支丹信徒であったと言われています。おはつの父は浅井長政で、母は信長の妹お市の方です。
豊臣から徳川に移り、禁教の弾圧が厳しくなった頃、外様大名であったため冷遇を受けていた。そのような中で城奥での信仰も危険となり、お家断絶の処分を受けかねない状況で、熱烈な信徒であった高次夫妻は、仏教徒に転んだように見せかけて常高寺を建立したと伝えられています。
彼らは禅宗の教義の中に即三是一・即一是三の教えとキリスト教の三位一体の教えに相通じることろから、信徒の中には、禅宗に習合し、信仰の場を禅宗に求め、表面上は禅宗の宗徒に成りすまして切支丹信仰を守っていたとも言われています。
弾圧の厳しい当時にあって、その信仰を守るためにいろいろの智慧を用いていたことは想像に難くないところがあります。切支丹燈籠は当時の弾圧の厳しさを証言する物の一つといえましょう。
=記=
主な文章は、松田重雄著「切支丹燈籠の謎・研究」(同信社)からの引用です。また、ご子息の松田章義氏の賛同をいただいております。インターネットで「キリシタン燈籠」を検索して参考になさることをお薦めいたします。また、系図を掲載していますので、拡大してご覧になることをお薦めいたします。
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緑を大切に!
書籍紹介
エネルギー技術の
社会意思決定
日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授
「本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
共著者・編者
鈴木達治郎
(財)電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
(財)電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
(財)電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
(財)電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント
スーザン・ハント
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
鈴木英昭著
「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円