2023年7月号
№193
号
通巻877号
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…キリスト教…
社会福祉活動のあゆみ(24)
プロテスタントの貧しい人々への救済のあゆみ(2)
「宗教改革とルター」(1)
ここでは、教会史ではなく著作集から「宗教改革とルター」について見たいと思います。
ここではルターはなぜカトリック教会から決別することになったのかについて見たいと思います。ルターはもともとローマ教会から離れるつもりはなかったと思えます。彼は忠実な教皇主義者であって、宗教改革運動の発端となった彼の「95ケ条」もルターのローマ教会に対する忠誠心から書かれたものであったことも事実です。
また彼の宗教改革案に対する当時のローマ教会の対応が、いま少し慎重で寛大なものであったら、このような結果にならなかったかも知れないとの論もあるほどです。
しかしながら、ルターのその後の行動やその信仰の立場を見れば、彼は当然カトリック教会に留まることは出来なかったことがわかります。彼は、1525年6月には、福音主義信仰をいだいて、1523年4月、女子修道会を脱出した9人の修道女の一人カタリナ・フォン・ボラと結婚しています。これはカトリック教会の司祭である者ならば、終身独身を守るという義務の放棄であります。しかし彼の教義からすれば、これは当然の帰結でした。
「事実、彼は修道院の廃止を主張しているのである。町にある托鉢修道院は、男の子や女の子ための、良い学校とするがよい。そのほかの修道院は、もし町が必要としているなら、多くの住宅とすることが出来るだろう」(ルター著作集)と勧告しています。
ルターは、またローマ教会の伝統的教えであり、またその後の公会議でも承認された7つの秘跡のうち、ただ聖書に示されているもの以外はすべて廃止しました。
ヒルティーは、この7つの秘跡のうち、結婚についての彼の考えを述べています。「そもそも聖礼典、すなわち人間の神聖視される行為がもしあるとすれば、結婚は全てこれらのものの中でも第1の、もっとも重要なものです。臨終の人の額に注がれる一滴の油が、あるいは全く幼い、意識もない幼児の頭に注がれる一滴の水が、あるいは儀式でキリストのものと宣言されたパンと葡萄酒を飲むことが、一体何故に、多くの世代の幸福と不幸を決定する行為よりも、重要で神聖だということになるのでしょうか。結婚から聖礼典としての性格を奪い、これを単なる1つの法律的関係にしてしまった点で、宗教改革は過ちを犯してしまった。そういう結婚には、教会の祝福も神聖な性格を与えることが出来ません」(ヒルティー著作集「人間教育」)。
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緑を大切に!
書籍紹介
エネルギー技術の
社会意思決定
日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授
「本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
共著者・編者
鈴木達治郎
(財)電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
(財)電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
(財)電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
(財)電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント
スーザン・ハント
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
鈴木英昭著
「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円