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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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…キリスト教…
 社会福祉活動のあゆみ(29)s-200910191641000.jpg
 
 キリシタンの貧しい人々への救済(2)
 キリスト教の伝来とその展開(2)
 
 ザビエルは、同年9月中旬、豊後へ向かいます。ポルトガル船が豊後に着いたのと、豊後領主大友義鎭(後の宗麟)の招きによるものです。義鎭はザビエルの説教に敬服し、布教の許可を与え、布教活動に好意を示しました。彼の領地豊後府内(現在の大分市)は、キリシタン活動の中心地となりました。
 
 1551年11月、ザビエルは日本を去りました。僅か2年3ヶ月の日本滞在であり、布教の成果は、洗礼を受けた人数としては1000人にも満たず、たいしたことはなかったとも言えます。しかしながら、ザビエルが日本に残したものは偉大でした。それは、何よりも、彼自身が、日本及び日本人に直接接することにより深く理解し、そして限りなく愛したからです。
日本人の礼儀正しさ、知性の高さを高く評価し、従って日本へ遣わされる宣教師は、日本の有識者と議論して、相手を説き伏せるほどの学識があり、その行動においても尊敬されるような人物でなければならないと言っています。それに応えて、かなり優秀な宣教師が日本に派遣され、ザビエルの精神を重視して布教活動に従事したように思われます。
ザビエルが去った後、トルレスを指導者として、山口を中心に各地で布教活動は盛んでした。しかし、1556年、毛利氏の変で大内氏は滅び、山口のキリシタンは以後下火になり、キリシタン活動は豊後府内に移りました。
 
当時、ポルトガル船が度々入港したのは平戸でしたが、それはこれに領地を接して大村領があり、領主大村純忠は、キリシタンの教えに深く感服して、1563年、トルレスより洗礼を受けています。キリシタン大名の最初です。ポルトガル船は、1570年、天然の良港、長崎を発見しました。長崎は、数年にして人口3万人の町となり、住民は全てキリシタンであったと言われています。やがて長崎はキリシタン活動の中心地となりました。キリシタンの布教は、島原半島をはじめ、五島、天草にも広がり領主以下多くの領民も洗礼を受けています。
ザビエルが日本渡航前より、布教の中心地としていた都には、ようやく1560年(永禄3)春、パードレ・ビレラ他3人が将軍足利義輝より布教の許可を得て活動を開始しました。比叡山その他の仏僧の妨害にあって困難であったが、畿内にも活動範囲を広げて行きました。この間、高山図書とその子右近、小西隆佐とその子行長など、キリシタン大名として後に有名になる武将が次々と洗礼を受けました。
1565年、将軍義輝は松永らによって非業の最期を遂げ、同時に、仏僧らの策動によって、都から宣教師は追放されています。信長の天下統一、義輝の弟義昭が1568年(永禄11)将軍職を拝し、翌年、フロイスは信長と将軍より布教の許しを得ていました。信長の積極的なキリシタン保護のもとで、布教活動は最盛期を迎えました。1582年(天正10)、本能寺の変で信長は討たれ、秀吉に代わりましたが、キリシタンに対する政策は変らなかった。1586年、イエズス会の日本準管区長コェーリョは、大坂城で秀吉に謁見、異常なほどの歓待を受けているとの記録が残されています。ところが、翌年の1587年(天正15)、突然、禁教令が出され、長崎は没収され、直轄地となりました。
 
 
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書籍紹介
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エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

      d6b7b262.jpg
教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
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「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
定価 2000円 

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「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
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「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
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われらの教会と伝道
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本

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さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

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