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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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19e9c86c.jpg『旧・新約婦人物語』(7)
 
「美点も欠点も持ったリベカ」
        (創世記24章)
 
創世記24章をご覧いただきますと、そこに旧約聖書の中での偉大な主婦リベカが登場してまいります。このリベカは、私たちによく似た美点と欠点、そして悩みを持っていますので、彼女の生涯は私たちに大きな教訓を与えます。
信仰の父アブラハムは、年頃になった息子イサクのために、嫁を迎えてやろうといたします。そこでアブラハムは、彼の忠実な老僕を、自分の故国メソポタミヤの親戚に遣わし、その地よりイサクに相応しい女性を選び出させました。これは東洋の古い習わしで、嫁を迎えるのに親の仲人を介して選択する日本の習慣にも、どこか似ています。現代の日本の若い人たちは、これを封建的な風習だと批評いたしますが、やはり両親が納得し、満足する者同志が結ばれるのが、子供として選ぶべき道であり、聖書的であると思います。
 
アブラハムがイサクの嫁を選ぶに当り、相手を自分が今住んでいるカナンの異教徒の内より求めようとせず、遠く離れた自分の故郷に求めたことは、信仰を同じくする女性を求め、家庭の純潔を図ろうとするためでした。これはクリスチャン婦人として、大いに学ぶべきことです。
クリスチャンとして、結婚についての重要なことは、何よりも、信仰問題が第一でなくてはなりません。クリスチャンは、クリスチャンと結婚すべきです。ただ今の日本の現状では、クリスチャンの数が少なく、良き配偶者を得るのには困難な事情はありますが、このことが余りにルーズなため、日本の教会が発展しない、一つの原因がここにあることを覚えていただきたく思います。
 
イサクの妻としてのリベカの美点の第一は、何といっても美しい妻であったことです(24:16)。それは彼女のうわべが美しいばかりでなく、心が非常に美しく親切であったことです。彼女は水を汲もうとして井戸にやってまいりました。彼女は見も知らぬ旅人に、求められるままに水を与え、しかもその人のひきいるラクダにまで、水をたっぷり与えたことにもそれがよく現われております。
 
第二は、彼女は直ちに実行に移ったことです。アブラハムの老僕からイサクとの結婚を求められた時、彼女はこれが神様の与えたもう道であると信じ、何の躊躇することなく、これを承諾して出発いたしました。見も知らぬ所へ、身も知らぬ人を夫として、嫁ぐことは勇気と決断がいることです。神様を信じてのみできることです。日本の若い姉妹方、貴女はこの勇気をお持ちでしょうか。
 
しかし、リベカにはそのような美点はありましたが、また多くの欠点も持っておりました。聖書はそれを隠すところなく伝えております。
 
リベカの欠点の第一は、彼女の育児方法が誤っていたことです。イサクとリベカは結婚して間もなく二人の男の子を与えられました。兄をエソウと言い、弟をヤコブと申しました。これは双子です。聖書に「イサクは、しかの肉が好きだったのでエソウを愛したが、リベカはヤコブを愛した」(25:28)とあります通り、リベカは兄よりも弟をより多く愛し、偏愛に陥りました。このことが後日、彼女と家族を苦しめる原因となりました。母として慎むべきは偏愛で、これは兄弟の不和をもたらします。
 
第二は、忍耐して神様のみ旨のなることを待つ、従順さが欠けていたことです。彼女は二人の子供がまだ胎内にあるとき「兄は弟に仕えるであろう」(25:23)との告知を受けていました。それにもかかわらず、そのことが神様によってその通りになることを待つ忍耐もなく、自分でいろいろと工夫や手段をめぐらして、父が兄に与えようとする祝福を弟ヤコブが奪ったのです。この悪の報いは、親子兄弟に不和をもたらし、長く彼女を苦しめました。
 
第三は、主人イサクを欺いたことです。彼女はヤコブにずるがしこい手段を教え、彼を助けて年老いて目の見えないイサクを騙しました。兄に与えようとする祝福を弟は奪いました。これは彼女の一番大きな罪悪です。この行いは当然兄エソウの大きな怒りを買い、創世記27章にありますように、エソウに、「弟ヤコブを殺そう」と決心させてしまいました。そこでリベカは愛するヤコブを自分の実家に逃がしてやりました。
彼らは永遠に逢い見る日のない悲劇の主人公となりました。もちろん兄エソウとの間も面白く行くはずがなく、主人であるイサクとの間にさえも心の溝ができました。その上、姑として一層深刻に苦しまねばなりませんでした。
 
この話は、私たちにいろいろ大切な教訓を与えます。
第一に、神様は私たちお互いには欠点に満ちた者ですが、主の慈しみによって聖別され、主の御用に役立て給うことです。これは実に感謝です。神様はこのような欠点を持つリベカの子孫からイエス様をこの世におつかわしになり人類の救いを完成し給いました。
第二に、家庭において、夫婦兄弟に間に互いに信じ合うことができませんと、平和は望めないと言うことです。お互いの信用がなくなり、不真面目なことが起こりますのは、リベカのような失敗が原因となることが多いものです。
第三に、家庭において子女の育て方がどんなに大切であるかと言うことです。子供たちを分け隔てなく、平等に愛し、良き道に導くことは、主婦の最大の責任です。
「子をその行くべき道に従って教えよ、そうすれば年老いても、それを離れることがない」(箴言22:6)。 
 
 ポーリン・マカルピン著
(つのぶえ社出版)
 
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書籍紹介
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エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
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東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
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電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
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東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

      d6b7b262.jpg
教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
217ff6fb.jpg 








「緑のまきば」
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「あとがき」より
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「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
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「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
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鈴木英昭訳
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おすすめ本

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ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
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定価 3000円

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