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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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…キリスト教…
 社会福祉活動のあゆみ(38)s-2010080107090000.jpg
 
 明治維新後のカトリックと社会福祉(2)
 
 明治初期のカトリックの児童保護事業(2)
 
  「キリシタン復活」の現場にいたプチジャン神父は日本司教に任命され、1867年、ローマに行った機会に、フランスのパリ外国宣教会へも行って、印刷の出来る宣教師を求めています。これに応じたのがド・ロ神父でした。キリシタン達の再教育のためにも、印刷・出版物を必要としていたからです。ド・ロ神父は慈善事業の重要な役割を果たしています。プチジャン司教は、すでに日本において胎児や児童が捨てられているのを見て乳母に預ける等の救済活動をしていました。
 
 そこで、1871年(明治5)、シンガポールの女子修道会サン・モール会に日本に来ることを要請しました。院長メール・セン・マチルドは、パリ本部の承諾を得て、4名の修道女を伴って、同年6月28日に横浜に上陸しました(渋川久子・島田恒子著「信仰と教育―サン・モール修道会東京百年の歩みー」)。
 カトリック修道女として、わが国の土を踏んだ最初の人たちです。彼女らは困難な日本語の勉強に取りかかると同時に、フランス海軍省が日本政府から譲り受けていた土地(山手58番地)に小屋を借り、貧困子女のために仁慈堂(後の菫女学院)を創立します。近代日本の児童保護事業はこれをもって始まりとされています。
 維新後の間もない時代で、外国人であるだけでも珍しいのに、黒い衣服で身を包んだ異様な風体の外人女性が孤児を集めているのは、いろいろな誤解を呼び、想像を越えた苦労をしています。スパイ、侵略、婦女売買などと疑われたということです。
 1873年(明治7)2月24日、キリシタン禁令の高札が撤去されました。岩倉具視を団長とする使節団は、1871年末に欧米に出発しており、欧米各国で浦上キリシタン流刑に対する抗議を受けました。安政の不平等条約改正交渉は、その最初のところで躓いてしまったのです。
 禁令撤去は、岩倉大使が欧州から電報で要請したことに応えたのであって、信教の自由を日本政府が認めたものではなかったのです。しかし、高札を撤去した以上、浦上キリシタンを流刑にする根拠はなくなり、3月14日、太政官令をもって「長崎県下異宗徒帰籍」が命じられ、流刑先からキリシタンは浦上に戻りました。彼らの長い苦難の「旅」は終わったのです。
 彼らの「旅」の間に亡くなった者613名、生まれた子供163名、最後まで信仰を守り通して帰村したのは1092名であったと言われています。そして帰った村は荒れ果てていました。
 
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書籍紹介
    8858e3b6.jpg
エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

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教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
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「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
定価 2000円 

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「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
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「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
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われらの教会と伝道
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本

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さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

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