2023年7月号
№193
号
通巻877号
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小閑記
神はどのようにして、教会に平和を与えて下さるのでしょう。神は私たちが考えるように、平和を乱す人々を相手にされるだけでなく、更に、根本的に、平和を覆すサタンを打ち破られるのであります。神とサタンとの戦いということは、すでに、いく度となく、聖書の中に語られています。
これは私たちの目には見えない戦いであるかも知れません。或いは、ヨブ記のはじめ(1:6~12)に書いてあるように、天上の戦いであるかも知れません。しかし、どちらにせよ、神が、諸悪のもとであるサタンを滅ぼしてくださることなしに、私たちの罪の問題は解決しません。罪はそれほどに底が深く、強力なものだからであります。
ここを読んで直ぐに思い出されるのは、創世記に書いてあることであります。はじめの人間を誘惑した蛇が、神に呪われた時に、神は「彼はおまえの頭を砕き」(3:15)と言っておられます。サタンが神に滅ぼされたと言うのも、このことに関係があるかも知れません。そして創世記には、神が直接蛇の頭を砕くと言わないで、女のすえが、蛇の頭を砕く、と言っています。
同じように、ここでも、神は、信仰者たちの足の下にサタンを踏み砕かせるのである、と書いてあります。神とサタンとの戦いと言うような、私たちの目には見えない世界の出来事の背後で行われていることも、私たちの実際の生活の中に現われてくるものであります。悪に対する勝利は、神によらねば出来ることではありません。しかし、現実に、われわれの中で行われていることでもあるのです。サタンの業は、私たちの毎日の生活の中で、実際に起こって来るのであるとしたら、それを滅ぼす道も、具体的に、私たちの中で行われるものがありましょう。
これは、信仰者が、神と協力して行うことでもありません。どこまでも、ただ神のみ力による他はないのです。しかし、神が私たちに行わせるのです。そういう意味で、私たちもまた、力の限りサタンと戦うのです。ただ、それをさせて下さるのも、それに勝たせてくださるのも、みな神なのであります。
速やかに、という言葉がついています。困難な戦いをしている者にとっては、この小さな言葉は、どんなに有難いことか知れません。教会の分裂と言う不幸な経験をした人は、その分裂にいたる中、経過、そして、それが解決して行く苦労の多い道、さらに、その後まで残る影響、それは、自分で経験してみなければ分からないものでしょう。
その人々にとっては、速やかに、と言うことが、どんなに慰めになることでしょう。すみやかに、はまた完全にということでもありましょう。
(ローマ16:17~24)
竹森満佐一著「ローマ書講解説教」(新教出版社)
上河原立雄撰
この文章の転載は許可を得ております。
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書籍紹介
エネルギー技術の
社会意思決定
日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授
「本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
共著者・編者
鈴木達治郎
(財)電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
(財)電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
(財)電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
(財)電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント
スーザン・ハント
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
鈴木英昭著
「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円