2023年7月号
№193
号
通巻877号
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サマリヤの女
(ヨハネによる福音書4章5~41節)
主イエス・キリストの住んでおられたパレスチナ地方は、まれにみる雨の少ない土地でした。もちろんその当時のことですから、便利な水道などあろうはずがございません。しかも、井戸そのものもこの地方には非常に少なかったのです。ですから、たいていの村の女性たちは、水がめを頭にのせて、遠いところから、水を運ばねばならなかったのであります。
ヨハネによる福音書4章5節に出て来ます、サマリヤのスカルという町も、やはりそうした水の便の悪い町で、町外れに町の人々のために井戸がありました。それはヤコブの井戸と言って、イスラエルの先祖ヤコブが大昔に、その子ヨセフのために掘りました有名な井戸であります。この井戸は深さが約32mもあるもので、ヨセフも彼らの子孫も、この井戸で生活をしていたのです。
ある日のお昼のこと、イエス様がこのスカルの町においでになりました。旅のお疲れで、イエス様は、この井戸の傍らでお休みになっておりました。たぶん、のどが渇いておられたのでしょう。ちょうどそこへ一人のサマリヤの婦人が、水がめを頭にのせて、井戸水を汲みにやってまいりました。イエス様はその婦人に、水を一杯飲ませてくれるようにと、お求めになりました。
さて、ここで私たちが不思議に思うことがあります。それはなぜ、このサマリヤの女が一人で、しかも熱い真昼間を選んで、水を汲みに井戸へ出て来たのでしょうかということです。当時の習慣によりますと、たいていの婦人たちは朝早くか、夕方の涼しい時を選んで、大勢が連れ立って来て、しばらく井戸端でいろいろな話に花を咲かせるのが、普通のことでした。いわゆる井戸端会議というものです。
彼女らにとって、これは一日の最も楽しい一時でもあったにちがいありません。それにもかかわらず、この女性は真昼間にただ一人、なんだか淋しそうにやって来たのです。このことから、この女性は他の村人に嫌われ、非難されていることが分ります。何故、他の女たちがこの女性に対して非難めいた気持ちを持っているのでしょうか。それには、次のような理由がありました。ヨハネによる福音書4章18節を見ますとよく分ります。「あなたには5人の夫があったが、今のはあなたの夫ではない」とイエス様は強くこの女性の貞操観念の欠けていることを指摘しておられます。
このことから彼女は正式の結婚もせず、次々と男をかえ、今もまた次の男と一緒に住んでいる様子で、このために村の人たちから冷たい目で見られていたのであります。
今日という時代にも、この女性と同じような堕落した生活に身を沈めている人が、どんなに多いことでしょう。自らの情欲を満たすために、あるいはまた経済のためと言った理由で、社会人が当然守らなければいけない道徳を乱し、さらに神が守ることを強く求めたもう戒めを破って、そのような人たちは害毒を世間に流し、神様のみ心を痛めているのです。そのような人々の罪にキリストは、どういう態度をとられるでしょうか。
キリストはそのような人たちに対し、自分のなしつつある罪を自覚して、目覚めることを求めておられます。その上で、自らの犯した罪が、どんなに大きく深いものであるかを、はっきり知り、心に痛みを感じることを求められるのです。ここに救いへの第一歩があるのです。自分の犯した罪を懺悔し、心から深く悔い改めて、神様のお許しをいただかなければ、永久に罪からの脱出・救いはありませんし、心の渇きを癒していただくことは出来ません。
生けるまことの神様を信ずることについて、このサマリヤの婦人は、他のサマリヤ人と同じような誤った考えを持っておりました。また神様を礼拝することについても、多くの間違ったところがありました。イエス様はその点について、「あなたがたは自分の知らないものを拝んでいる・・・」(22)と、誤りを指摘しておられます。
このお言葉は、今日の日本の方々の信仰状態に、ピッタリ当てはまると存じます。偶像に満ち溢れた国、様々な怪しげな新興宗教もはびこっています日本、大多数の人々がサマリヤ人のように、自分の知らないものを神のように思いこんで拝むか、または何も拝まない無宗教であります。
このような人々に、イエス様は、「神は霊であるから、礼拝する者も、霊とまこととをもって礼拝すべきである」(24)と、はっきり教えておられます。人の魂に満足を与えるのは、人の手で作った像ではありません。また人間の想像で出来た何々教というようなものでもありません。それらは決して、私たちに永久に渇くことのない命の水を与えてはくれません。渇くことのない生ける水を与えるのは唯一の生ける霊の神のみであります。
聖書によって、神がおつかわし下さった、主イエス・キリストを知りますなら、私たちはキリストを信じる信仰に導かれ、キリストがお与え下さる霊的な生ける水を飲むことによりまして、私たちは何時までも、渇かないばかりか、その水は私たちの内に泉となって湧き出て永遠の命に至らされるのであります。
このサマリヤの婦人の良いところは、イエス様によって自分の罪が指摘されました時、直ぐに罪を悔い、キリストの与えようとされています、生ける水を喜んで受けたことであります。私たちも、キリストの与えようとされています生ける命の水をいただき、永遠に渇くことのない人となりたいものであります。
ポーリン・マカルピン著
(つのぶえ社出版)
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書籍紹介
エネルギー技術の
社会意思決定
日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授
「本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
共著者・編者
鈴木達治郎
(財)電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
(財)電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
(財)電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
(財)電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント
スーザン・ハント
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
鈴木英昭著
「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円