2023年7月号
№193
号
通巻877号
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祈 り
♡ テニスの練習に汗を流した母校のグランドでは仮設住宅の工事が急ピッチで行われています。夜の町は言葉にならない悲しみの暗闇です。時々走る車のライトだけが、異様に明るく感じます。目印になる物を失った暗闇は不思議ですが、気持ちが落ち着きます。瓦礫の町並みを見ていると何もかも失った思いになるからです。こんな経験は初めてです。
♡ テレビのニュースでは、復興の様子や元気な方々の姿が報道されていますが、現実は何も変りません。多くの人が余震に怯え、不安の中におります。元気な姿でもしていないと気持ちが折れてしまいますし、無口が恐いのです。
♡ 転校生も最近落ち着いてきましたが、仕事捜しに苦労されている両親の焦りが生徒の心に、不安が表れてくるのを職員会で話し合っています。学校に出来ることは限られていますが、笑顔で迎えるようにしています。
♡ 地元の老人会にお誘いしたら二名の方が来られました。当時のお話を聞くことが出来ましたが、余りの生々しさに、言葉がありません。家を流され、幼友達を失い、日を追うごとに昔のことばかり思い出して淋しい言葉に、一緒に泣くしかありませんでした。「共に生きる」とか、「苦しみを共有する」なんて、口に出せなくなりました。
♡ 牛のいない牛舎を父と主人は見つめています。放射能汚染というどうにもならない事実・現実に、ただ見ているだけ。補償金を貰っても、また牛を飼うことが出来るか先が分りません。今は、まだ希望を失っていませんが、補償金が生活費に回り出すと大変です。まだ小学生の二人の子供たちですから、健康被害が心配です。
♡ 自宅に戻っての生活ですが、食卓から果物、生野菜が消えてしまいました。お店もありません。車が流されてしまい、買い物にも行けません。辛いです。目の前にある畑は瓦礫に覆われています。なんとか考えなければ、子供や主人の健康が心配です。
♡ 原発事故で昼夜活動している方々のことを、被害報道ではどこかに追いやられていますが作業員の方のご家族の心労に、心を向けなければと家族で話し合っています。何か、悪いことでもしたかのように、声を潜めて生活されているのではないでしょうか。ご家族の支えあっての日々の作業です。車で行き交う度に、そのことを思います。
♡ 将来設計を考えている役場の職員の疲労は、遅々として進まない国の計画で、小さな村では余りにも大きな負担で、提案すら出来ない苦悩が見えて、私たちも何も言えません。役場の人も同じ被災を受けているのですか・・・。小さな村の状況などテレビには映りません。現実は、深刻になる一方です。不安という言葉は禁句でしたが、今は、口に出さないと倒れてしまいます。
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緑を大切に!
書籍紹介
エネルギー技術の
社会意思決定
日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授
「本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
共著者・編者
鈴木達治郎
(財)電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
(財)電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
(財)電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
(財)電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント
スーザン・ハント
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
鈴木英昭著
「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円