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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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s-2011081713490001.jpg世田谷通信
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猫 草
 
先日、主人の仕事の手伝いで「テープ起こし」をやった。業者さんに頼むと30分で1万円近くかかるのだそうだ。2時間半のヒアリングだったので、かなりの額になる。しかも幾つか納品済の内容が「えーとですね」「あの・・」などもすべて入っていて読みづらい。さらに担当者が理解できなかった単語はすべて***と伏字になっているかカタカナで表記されている。たとえば「サクボオヘイキンマンチョーイ」とある。これは「朔望平均満潮位」。大潮の最高満潮位の平均という意味だ。土木専門用語で、知らないと漢字も頭に浮かばない類の単語である。
こうなると、納品されたものも結局すべて聞き直し、修正を加えていかなくては資料として使えない。それなら最初からきちんと聞いた方がいい。そんなわけで、私も「テープ起こし」を手伝うことになったのだが、やってみていろいろと発見があった。専門家が話すと自分の良く知っている内容や単語は早口になる。略す。言い換える。そのため聞き取りにくくなる。その分野の基礎知識がないと伏字やカタカナだらけになってしまう。
空中に吐き出された蜘蛛の糸のような言葉をかき集め、文字に変換し、話者の思考をたどっていく。話し言葉はとりとめがない。主語や述語、目的語といった文法が明確ではないからだ。それをまず文字に直し、文になるように校正し、さらに重複を省き、或いは省略を補足し、枝葉を整理していく。すると、ようやく文章がたちあがり、「話」の流れが見えてくる。面白い作業だと思う。
翻って、自分が話を聞いているとき、その場「うんうん、なるほどね」と感銘を受け、わかったような気持ちになっているが、どれほど「内容を理解して」いるのかは怪しいものだと思う。「だから○○なのですね」と語りかけられて「そうそう!」と話者に共感しているが、理解には至っていないのである。映画を思い浮かべればわかる。感動の涙を流してもストーリーの説明は難しいではないか。
母国語ですらそうなのだから、外国語のヒアリングがいかに難しいか、よくわかる。これまで「理解」してから「共感」するのだと思っていた。しかしまず「共感」し、そのあと「理解」できるのだ。話者と世界を共有し、その言葉を自分の中で「文章」に変換してはじめて、「理解」に至るのだと。外国語の場合、最初から「理解」しようとするから聞き取れないのだ。まあ共有しようにも単語がわからなければ仕方がないのだが・・。かくも言葉と文字の世界は奥深い。
         =アキノキリンソウ=
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書籍紹介
    8858e3b6.jpg
エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

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教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
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「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
定価 2000円 

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「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
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「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
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われらの教会と伝道
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本

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さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

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