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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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  ビルマ
  戦犯者の獄中記  (11)  遠山良作 著
 
昭和21年
5月30日
-「エデゴン」事件弁護の概要-(「バーンズ」大尉の弁論)・・・3・・・
 
次は中島軍曹である。彼は8月5日より12日の間看守についた以外に、刑務所の内に立ち入ったことがない。一週間に看守は二名ずつ勤務するのである。彼は四津上等兵と看守についた。勤務は24時間で日夜を二つに割って1名が仮眠している時には他の一名は定地を離れることは出来なかった。検事は中島軍曹が仮眠している時、東大尉が刑務所に来たことについていろいろ質問した。これは大体1年前に行なわれた事件で、はっきりと日時を思い出すことは出来ない。
中島軍曹の言によれば、彼は証人を取調べに行ったことはない。通訳もしくは、取調官が留置場に連れて来るのである。中山少尉はこれを確言する。証人の中の誰一人も留置場から取調室へ看守が連れて行ったという者はない。本人を無罪とすることを願う。
次は小川上等兵です。彼は運転手(自動車)であり、(特に分隊長の)またときには伝令もしていたので他に勤務は与えられていなかった。もちろん刑務所の看守の勤務にはつかなかった。「エデゴン」に検挙の部隊を転送したのは彼であった。彼は遠山軍曹、塩田軍曹及び小林曹長を「エデゴン」村から連れ戻さなかったことを覚えている。彼は検挙には参加していない。帰隊してから4、5回刑務所に運転して行った。(その中3回は井出籠(ごもり)准将を同所に連れて行った)しかし刑務所の中には入っていない。-中略-右事情を考慮して予は本人の放免を主張する。
残る三人即ち、小林曹長、塩田軍曹、遠山軍曹は証人の取り調べ期間中は殆んど「モールメン」に不在であった。出田大佐及び小川上等兵と同様に彼らは完全な「アリバイ」を有するものである。他の人物(証人)が如何なることを言うとも疑う余地は全くない。彼らは現場にいなかったのである。
先ず小林曹長と塩田軍曹の行動を検討しよう。彼らは共に「チャイマロ」にいた。7月28日の夜、前日の爆撃その他の連絡のため「モールメン」に帰隊している。次の日彼は「チャイマロ」に帰らねばならなかった。そして中山少佐が「エデゴン」に行く予定になっていたので便乗し、「エデゴン」村に到着したら中山少尉は彼らをして、1、2名検挙せしめたのである。それが終わると彼らは馬車で「チャイマロ」に向って出発したのである。8月5日頃塩田は「マラリヤ」のため発熱していたので「モールメン」に戻った。そして軍医の命で約一週間寝た。その後も「ブラブラ」した病人であったので確かに刑務所には行かなかった。
小林曹長は「チャイマロ」に残り14日頃分隊に1回立ち寄ったのみで、終戦まで「モールメン」には帰っていない。
 
この文章の転載はご子息の許可を得ております。
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書籍紹介
    8858e3b6.jpg
エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

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教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
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「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
定価 2000円 

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「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
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「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
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われらの教会と伝道
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本

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さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

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