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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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 「契約の継承(45)
第7章 キリスト教教育のための方策
  神の契約にそって生き、そして教える
 
あるひとりの教師
 
 わたしは豊かな子どもの時代を過ごしました。地方の教会の日曜夜に開かれた青年会に初めて出席したときのことは、わたしが最も大切にしている想い出の一つです。年上の子たちはその交わり会が大好きでしたし、わたしが行く前にも兄や姉たちからの評判を聞いて、わたしも好きになるだろうと思っていました。いつか小学校に入る前、わたしが行ってもひどく当惑することもないはずだとママはきめていました。
 その夜、学んだことは決して忘れないでしょう。小さな教室の正面にテーブルがあり、そこに大きなぴかぴかの金属製の容器…パンチボールだったと思います…があり、水が一杯入っていました。先生は私たちにぶつからないように、そっと、テーブルのところに来るように言いました。わたしはとても小さかったのですが、誰かがわたしのために用意してくれた椅子にのって容器の真ん中を見ることができました。そこに私たち六人の子どもが何が次に起こるのかワクワクしながら、まったく静まった水面の容器をジッと見つめて立っていました。
 先生は一つの小石を取り出して、手のひらに乗せました。先生はその小石がただの普通の小石だとみんなが見てわかるように手を差し出して見せてくれました。それから、先生はその小石を水の中に落としました。するとその水面は波紋状になり、何でもない一つの小さな石が幾分大きな器の中に影響を与える同心円を描きました。
 それから、先生は教え始めたのです。取るに足らないと思われている子どもが、小石でさえもその何倍もの影響を水に与えたように、普通の男の人や、女の人が、自分たちの共同体を通してキリストの愛を伝えることができることを教えてくれました。
 ただ一つの条件は、ちょうど小石が先生の手の中にあったように、主がふさわしいと思われるように用いられるために、私たちを喜んで主のみ手の中にいなければならないということです。
 この簡単な説明には奥の深い教えがありました。それは四十年前のことでしたが、わたしはいまでも決して忘れていません。そのような体験がわたしを豊かな子どもにさせ、わたしの財産は想い出の宝石のように必ず価値を増やします。
 そのレッスンの後で、私たちは聖書ゲームをしました。すぐに終わり、立って円になり、手をつなぎ先生が読み上げた言葉を暗唱しました。「われわれが互いに離れているときも、主がお前とわたしの間を見張ってくださるように」(創世記3:49 欽定訳)。それから、わたしが必ず言われるだろうと予想していた「男の子たちは、教会の中では走らないで」との指図で、私たちは解散しました。
 この同じ女性がわたしが思い出せる休みの時の聖書学校の初めての先生でした。こどものカテキズムを暗唱した時、彼女は指導の先生でした。頭の良い管理者であり、何年も休みの時の聖書学校を運営しました。彼女は日曜学校でも、小さな子どもたちや十代の子どもや大人の女性に教えていました。彼女は教師であり、多くの科目を教えました。
 けれども、多分もっと大きな意義のあることは人生の科目を多く教えたことです。忍耐と呼ばれる科目を教えました。…やめてしまいたいと思う時でも信仰を保つことを教えました。憐れみと呼ばれる科目を教えました。…週末だけでなく、生涯、自分自身を世話することのできない精神的に傷害をもっている兄弟のために保護者の役割を引き受けることを教えました。献身と呼ばれる科目を教えました。…これからしようとすることを言うこと、そして言ったことを実行することを教えました。神への信頼と呼ばれる科目を教えました。…たとえ自分が信頼しなかったことを、他人が良いと認めてくれるようなときでさえも信頼すべきことを教えてくれました。
 彼女は何度もこの質問を聞いたことがあります。「あなたは教会員として、この子をクリスチャンに育てる両親を助ける責任を果たしていますか」。わたしは彼女が一度も機械的に手をあげたとは思っていません。むしろ、威厳をもって、彼女はもう一つの責任を果たしました。彼女はこの責任を理解し、主のみ手の小石となりました。それは、キリストのご性質を映し出す場所に置かれるためでした。
 わたしは現在、夫であり、父親です。そして、この同じ教会の日曜学校の管理者です。この教会は今では郊外の教会として、成長しています。エヴァリン・ワードロー夫人は現在八十四歳の未亡人で子どもを持ったことはありません。キリストを求めるわたしの生涯に、彼女が強い影響を過去に与え、今もわたしを鼓舞し、永遠にわたってわたしに、影響を与えてくれることを感謝しています。彼女の霊的な子どもの一人として、わたしは「立って、彼女を幸いな人と呼びます」。(箴言31:28)
 神にのみ栄光あれ 
                            アレン・スコット
                    マリエッタ、ジョージア州
 
                   スーザン・ハント著
                   WIC委員会訳
                   =複製禁=
 
 
 
 
 
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書籍紹介
    8858e3b6.jpg
エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

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教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
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「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
定価 2000円 

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「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
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「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
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われらの教会と伝道
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本

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さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

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