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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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 この、「…キリスト教…社会福祉活動のあゆみ」は2000年4月号から連載を始めたものですが、以前から、本にまとめるか再掲載してほしいという要望がありましたので、「つのぶえジャーナル」一号から再掲載いたします。
 
…キリスト教…
      社会福祉活動のあゆみ(1)
 
 はじめに
 つい最近まで日本人の倫理観の中に「人様に迷惑をかけない」生き方がありました。それが、犯罪抑止になったり、隣り近所の「和」の基本であったりしました。同時に、貧しくても「人様に迷惑をかけない」ために努力し、お世話になることを「恥」と思っていた社会に「社会福祉」という思想も言葉も育ちにくいものがありました。
 日本国憲法に、人の生きる権利と人権が尊重・保障されてから今日にいたっても「人様にお世話になることを恥と思う」ことは、最近まであまり変わりませんでした。しかし、高齢化社会に伴い、その意識に大きな変化が現れてきつつあります。
 聖書をはじめて読んだ福祉活動に関わっている学生が、私に「新約聖書のいろいろの記事は社会福祉事業の基本が記されていますね」と言うのでした。それは、どこですか? と聞きますと、聖餐式の配餐、5000人、4000人に食べ物を与えた出来事、癒しと看病、かえりみられない人々への対応、共同出資と共同生活、献金など、次々と例を挙げて熱く語りました。また、日本のキリスト教会は、社会福祉をどの様に捉えているのだろうか? と質問を受けました。彼は福祉の勉強に北欧やヨーロッパの施設を廻るうちに福祉事業が日本のように個人の篤志家によって成り立っているのではなく、ある明確な動機と位置付けが教会にあることに気付いたのでした。もう十数年も前のことでした。
 しかし、社会福祉事業が村おこし、町おこし、雇用対策事業になったり、大企業の収益事業化しつつある今日、神が、聖書を通して示すメッセージを『社会福祉事業』と言う今日的な視点で考えてみることも大切ではないかと思い「聖書に教えられる社会福祉事業と歴史の中で実践された活動を『歩み』として考えて見たいと思います。皆様のご批判、ご意見をいただきたいと思います。
 
 聖書の中に、人々への愛、支援、救済など、いろいろの具体的活動を今日的表現にすれば『社会福祉』と言うことができるでしょう。
 社会福祉は、歴史的には、自立困難な貧しい人々に対する救援と奉仕ということから始まった活動と言えます。例えば、西暦2000年の歴史のうちで1500年の間は、貧しい人々に対する救済と奉仕の活動は、キリスト教会がほとんど独占していたものであり、その活動は、今日に至ってもまだ続いていると言えます。
 16世紀になって公的に貧しい人々への扶助制度が現れましたが、この働きかけもキリスト教からの刺激によって起こりました。ギリシャの文明においても、貧しい人々への救済は無視されていました。キリスト教はユダヤ教の土台の上に築かれていますが、旧約聖書にも貧しい人々への救済の規定があって、ユダヤ人は、それを生活指針にしていたことが分かります。しかし、それは、ユダヤ人同胞の間が中心でした。
 キリスト教では、貧しい人々への救済は、人種、国籍・国境を越えて普遍化していきました。プロテスタント教会の教派によっては、重要な機能とされるようになりました。
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書籍紹介
    8858e3b6.jpg
エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

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教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
217ff6fb.jpg 








「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
定価 2000円 

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「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
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「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
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われらの教会と伝道
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本

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さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

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