2023年7月号
№193
号
通巻877号
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あなたに聖書を
「キリスト教百話」・・・5
問5 人間の側で「神様!」と言って崇めているのが人間の考えている神様だとすると、本当の神様って何ですか。
「答」「本当の神様ってのは誰か」とは「本当の神様ってのは本当にいるのか」と言う質問には答えようがなくて、本当に困ってしまいます。と言うわけは、例えば「あなた、わたしを本当に愛しているの?」と聞かれて、「ああ、本当に愛しているよ」と答えたら、まずは大抵そのことは済みます。しかし「それって本当?」と問い直されたらどう答えますか。「いや、本当だってば、本当の本当だよ・・」といくら本当であることを繰り返して言ってみた所で、その本当さを裏付ける確証が無ければ信じてもらえません。そして実際にその確証を示すわけにはいきません。
このことは神様についても同様に言えることで、「ほんとうの神様」と言ってみても、何をもって「ほんとう」と言うことが出来るか、その決め手はありません。ですから「信じて下さい」と言ってみても、「鰯の頭も信心からだからね」と言われたらそれで終わりです。
日本は多神教の国だといわれますが、それは一神教との比較においてそう言われているのであって、日本人の多くは、生まれつき多神世界に生きてきて、それが皮膚感覚のようになっていますから、改めてそのことを意識したり、問題視したりすることはないように思います。だから改めて「本当の神様ってのは誰か」など問うこと無しに済んでいるように思います。
少し抽象的な言い方をしますと、「神様とは最高に崇められる方」であり「究極的な方」であると言えましょう。そういう点から言うと、一人ひとりにとって、それは自分自身ではないでしょうか。外側に表わす態度がどうであれ、内面においては、一人ひとりが、誰にも席を譲らない王様のように振舞っているのではないかと思います。それは、最高に崇められなくてならないものが自分であるからです。ということは、自分を神様の位置に据えているということに他なれません。
そういうことから言って、「神様は本当にいるかいないか」ということではなく、また「本当の神様とは誰か」と言うことでもなく、「自分にとって神様とは誰か」と言うことであり、また「自分は誰を神様としているか」と言うことが問題なのであります。
「誰がどう言おうと自分が一番大切な存在である」と思っている人は、自分を神様の位置に据えている人です。明治憲法以来敗戦時まで、日本と言う国の建前では神様は天皇でした。が、天皇にしても自分にしても、これが最高に崇められ、究極的な存在であり得るかと問えば、答えは明白であり、更に「では、神様として崇められ信頼出来る方がいなくても構わないのか」、「あなたは神様がいなくても平気か」と問われるわけです。
篠田 潔
(日本基督教団隠退教師・元「キリストへの時間」協力委員・ラジオ説教者)
「キリストへの時間」放送予定
5月
5日 石田聖実 (日本基督教団尾陽教会牧師)
12日 石田聖実 (日本基督教団尾陽教会牧師))
19日 田口博之 (日本基督教団名古屋桜山教会牧師))
26日 田口博之 (日本基督教団名古屋桜山教会牧師)
(放送開始1952年10月)
CBCラジオ「キリストへの時間」(1053KHZ)
毎週日曜日朝6時30分~45分放送
「キリスト教百話」・・・5
問5 人間の側で「神様!」と言って崇めているのが人間の考えている神様だとすると、本当の神様って何ですか。
「答」「本当の神様ってのは誰か」とは「本当の神様ってのは本当にいるのか」と言う質問には答えようがなくて、本当に困ってしまいます。と言うわけは、例えば「あなた、わたしを本当に愛しているの?」と聞かれて、「ああ、本当に愛しているよ」と答えたら、まずは大抵そのことは済みます。しかし「それって本当?」と問い直されたらどう答えますか。「いや、本当だってば、本当の本当だよ・・」といくら本当であることを繰り返して言ってみた所で、その本当さを裏付ける確証が無ければ信じてもらえません。そして実際にその確証を示すわけにはいきません。
このことは神様についても同様に言えることで、「ほんとうの神様」と言ってみても、何をもって「ほんとう」と言うことが出来るか、その決め手はありません。ですから「信じて下さい」と言ってみても、「鰯の頭も信心からだからね」と言われたらそれで終わりです。
日本は多神教の国だといわれますが、それは一神教との比較においてそう言われているのであって、日本人の多くは、生まれつき多神世界に生きてきて、それが皮膚感覚のようになっていますから、改めてそのことを意識したり、問題視したりすることはないように思います。だから改めて「本当の神様ってのは誰か」など問うこと無しに済んでいるように思います。
少し抽象的な言い方をしますと、「神様とは最高に崇められる方」であり「究極的な方」であると言えましょう。そういう点から言うと、一人ひとりにとって、それは自分自身ではないでしょうか。外側に表わす態度がどうであれ、内面においては、一人ひとりが、誰にも席を譲らない王様のように振舞っているのではないかと思います。それは、最高に崇められなくてならないものが自分であるからです。ということは、自分を神様の位置に据えているということに他なれません。
そういうことから言って、「神様は本当にいるかいないか」ということではなく、また「本当の神様とは誰か」と言うことでもなく、「自分にとって神様とは誰か」と言うことであり、また「自分は誰を神様としているか」と言うことが問題なのであります。
「誰がどう言おうと自分が一番大切な存在である」と思っている人は、自分を神様の位置に据えている人です。明治憲法以来敗戦時まで、日本と言う国の建前では神様は天皇でした。が、天皇にしても自分にしても、これが最高に崇められ、究極的な存在であり得るかと問えば、答えは明白であり、更に「では、神様として崇められ信頼出来る方がいなくても構わないのか」、「あなたは神様がいなくても平気か」と問われるわけです。
篠田 潔
(日本基督教団隠退教師・元「キリストへの時間」協力委員・ラジオ説教者)
「キリストへの時間」放送予定
5月
5日 石田聖実 (日本基督教団尾陽教会牧師)
12日 石田聖実 (日本基督教団尾陽教会牧師))
19日 田口博之 (日本基督教団名古屋桜山教会牧師))
26日 田口博之 (日本基督教団名古屋桜山教会牧師)
(放送開始1952年10月)
CBCラジオ「キリストへの時間」(1053KHZ)
毎週日曜日朝6時30分~45分放送
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〒465-0065 名古屋市名東区梅森坂4-101-22-207
緑を大切に!
書籍紹介
エネルギー技術の
社会意思決定
日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授
「本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
共著者・編者
鈴木達治郎
(財)電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
(財)電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
(財)電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
(財)電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント
スーザン・ハント
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
鈴木英昭著
「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円