2023年7月号
№193
号
通巻877号
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あなたに聖書を
「キリスト教百話」・・・6
問6 まことの神様と言うのはどのようにして知ることが出来ますか。キリスト教ではこの点についてどう考えていますか。
答 その場合、先ず「知る」と言うことがどういうことかという問題があります。例えば、子供は、おもちゃが動くのを不思議に思って、分解することがあります。ところが、もとのように組み立て直すことは出来ません。「知る能力」が備わっていないからです。大人は分解した後、組み立てることが出来ます。構造を知ったからです。「知る」とは、そういう風に、物事を分析し統合することが出来る能力があってのことです。
この知的能力は、科学的面においては、非常に高度に発達してきました。月の世界にまで飛ぶ知識を得て、「兎が餅をついている」神秘性は剥ぎ取られています。昔神様の働きだと信じられてきたことも、神様の働きではないことが明らかにされてきました。男女の生み分けから遺伝子の組み換えさえも出来るようになってきました。こうして、神様のヴェールは剥ぎ取られ、人間の認識能力の中のこととなりました「知る主体」としての人間の知的能力は、分析総合することが出来る能力として、これからも更に豊かなものとなっていくことでしょう。
そこで、もし「神様を知る」と言うことが、人間の認識能力や理解力で分かる神様と言うことになりますから、崇められる方ではなくなります。そこで出て来る問題は「神様は、いったい、人間の認識能力で捕らえることが出来る方か?」と言うことになります。
これは何も神様のことに限りません。ソクラテスが「汝自身を知れ」と言ったように、人間は自分が何者であるかという問に答えることが出来ません。それは、自分を知るには自分を超えた視点を持っていなくてならないからですが、人間は自分で自分を超えた視点を持つことが出来ないからであります。
「自分のことは自分が一番よく知っている」と言うものの、その「一番よく知っている」と言える根拠の正当性が自分にあると、どうして言えるでしょうか。「それは単なる錯覚か思い上がりではないか」と問われたら、答に窮するのではないでしょうか。人間は、自分の内に、自分を正しく知ることが出来る客観的な認識力をもっていないからです。古来、多くの人が「自分は何者であるか」「人間とは何か」を問うてきました。それに対する答はまだ出ていません。出した人がいないわけではありませんが、その正しさを保証する鍵を共有出来ないからです。
「理解する」という言葉を、英語では「アンダースタンド」と言います。直訳すれば「下に立つ」ということです。事柄を「上から見る」のではなく、その「下に身を置く」ことには、知る秘密がありそうです。神様を知るということも、この視点が大切では・・・。
篠田 潔
(日本基督教団隠退教師・元「キリストへの時間」協力委員・ラジオ説教者)
「キリストへの時間」放送予定
6月
2日 沖崎 学 (金城学院高等学校宗教主事)
9日 沖崎 学 (金城学院高等学校宗教主事)
16日 沖崎 学 (金城学院高等学校宗教主事)
23日 後藤田典子 (金城学院中学校宗教主事)
30日 後藤田典子 (金城学院中学校宗教主事)
(放送開始1952年10月)
CBCラジオ「キリストへの時間」(1053KHZ)
毎週日曜日朝6時30分~45分放送
「キリスト教百話」・・・6
問6 まことの神様と言うのはどのようにして知ることが出来ますか。キリスト教ではこの点についてどう考えていますか。
答 その場合、先ず「知る」と言うことがどういうことかという問題があります。例えば、子供は、おもちゃが動くのを不思議に思って、分解することがあります。ところが、もとのように組み立て直すことは出来ません。「知る能力」が備わっていないからです。大人は分解した後、組み立てることが出来ます。構造を知ったからです。「知る」とは、そういう風に、物事を分析し統合することが出来る能力があってのことです。
この知的能力は、科学的面においては、非常に高度に発達してきました。月の世界にまで飛ぶ知識を得て、「兎が餅をついている」神秘性は剥ぎ取られています。昔神様の働きだと信じられてきたことも、神様の働きではないことが明らかにされてきました。男女の生み分けから遺伝子の組み換えさえも出来るようになってきました。こうして、神様のヴェールは剥ぎ取られ、人間の認識能力の中のこととなりました「知る主体」としての人間の知的能力は、分析総合することが出来る能力として、これからも更に豊かなものとなっていくことでしょう。
そこで、もし「神様を知る」と言うことが、人間の認識能力や理解力で分かる神様と言うことになりますから、崇められる方ではなくなります。そこで出て来る問題は「神様は、いったい、人間の認識能力で捕らえることが出来る方か?」と言うことになります。
これは何も神様のことに限りません。ソクラテスが「汝自身を知れ」と言ったように、人間は自分が何者であるかという問に答えることが出来ません。それは、自分を知るには自分を超えた視点を持っていなくてならないからですが、人間は自分で自分を超えた視点を持つことが出来ないからであります。
「自分のことは自分が一番よく知っている」と言うものの、その「一番よく知っている」と言える根拠の正当性が自分にあると、どうして言えるでしょうか。「それは単なる錯覚か思い上がりではないか」と問われたら、答に窮するのではないでしょうか。人間は、自分の内に、自分を正しく知ることが出来る客観的な認識力をもっていないからです。古来、多くの人が「自分は何者であるか」「人間とは何か」を問うてきました。それに対する答はまだ出ていません。出した人がいないわけではありませんが、その正しさを保証する鍵を共有出来ないからです。
「理解する」という言葉を、英語では「アンダースタンド」と言います。直訳すれば「下に立つ」ということです。事柄を「上から見る」のではなく、その「下に身を置く」ことには、知る秘密がありそうです。神様を知るということも、この視点が大切では・・・。
篠田 潔
(日本基督教団隠退教師・元「キリストへの時間」協力委員・ラジオ説教者)
「キリストへの時間」放送予定
6月
2日 沖崎 学 (金城学院高等学校宗教主事)
9日 沖崎 学 (金城学院高等学校宗教主事)
16日 沖崎 学 (金城学院高等学校宗教主事)
23日 後藤田典子 (金城学院中学校宗教主事)
30日 後藤田典子 (金城学院中学校宗教主事)
(放送開始1952年10月)
CBCラジオ「キリストへの時間」(1053KHZ)
毎週日曜日朝6時30分~45分放送
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〒465-0065 名古屋市名東区梅森坂4-101-22-207
緑を大切に!
書籍紹介
エネルギー技術の
社会意思決定
日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授
「本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
共著者・編者
鈴木達治郎
(財)電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
(財)電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
(財)電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
(財)電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント
スーザン・ハント
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
鈴木英昭著
「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円