忍者ブログ
2023年7月号  №193 号 通巻877号
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 

さんびか物語・・・21・・・

    (広く愛唱されている50曲)・・・20     

 ポリン・マカルピン著

          (米国南長老教会婦人宣教師) 

讃美歌217番

 あまつましみず

<神様のみ言葉>

「イエスは答えて言われた。『この水を飲む者はだれでも、また渇きます。しかし、わたしが与える水を飲む者はだれでも、決して渇くことがありません。あなたがたに与える水は、その人のうちで泉となり、永遠のいのちへの水がわき出ます』」。

~ヨハネの福音書4章13節~14節~

讃美歌217番"あまつましみずは、日本の讃美歌作詞者の作品のうちでも、最も古いものの一つであると言えましょう。それは、この美しい讃美歌が1884年(明治17年)に発行された「基督教聖歌集」におさめられていたからです。そしてこの作品は、この聖歌集から明治版「讃美歌」を経て昭和版「讃美歌」に編入された歌であるからであります。

 また、この讃美歌の作者についても驚きです。それは、作者が作詞した年齢であります。この作品は永井えい子の17、8歳の頃のものであったそうですから、まだうら若い乙女の頃と思います。ですから、その若さと詩の美しさに驚きを禁じえません。

永井えい子は1866年(慶応2年)に、松本貞樹の子として上総国(千葉県)馬来田村に生まれました。彼女は幼い時から文学を学び、書をよくし、和歌なども作ったりしていました。そうして、1875年(明治8年)頃、東京の救世学校(青山女学院の前身)に入学して、キリスト教主義の教育を受けたのであります。

彼女は、わずか17歳にしてジャン・キャロル・デピソンというメソジスト派の宣教師を助けて「基督教聖歌集」に収める歌を作ったり訳したりしていました。この伝道的な217番あまつましみずはその時の作品の一つでした。

また彼女は、ムス・ホルブルック(後のミセス・チャペル)というカナデアンメソジスト派の宣教師を助けて、四谷あたりで伝道もしていました。1883年(明治16年)には女子高等師範学校の助教授となり、さらに華族女学校、実践女学校で教えもしました。そして、その後、毎日新聞の記者にもなっています。

1902年(明治35年)にはアメリカに渡って、Ide Tama(いでたま)というペンネームで日本の風俗等について講演し、パシフィック大学から学位を授けられています。彼女は1928年(昭和3年)に62歳で亡くなりましたが、遺構「永井えい子詩文」は1300ページもある大きな本だそうです。

 

讃美歌217番の曲HOME(この曲は430番の結婚式にも用いられています)は、日本では明治時代から広く親しまれてきた曲であります。しかし、残念なことに作曲者ジョン・H・マクノートン(1829~1901)についての詳しいことは、ほとんどわかりません。

彼はたぶん無名のアメリカ人であったようです。なぜなら、この曲はアメリカの宣教師が、日本伝道用にもってきた、伝道用福音唱歌であったからであります。それはともあれ、この讃美歌の作詞者永井えい子と作曲者マクノートンのコンビは本当に素晴らしいものと思います。歌詞と曲とが実にうまく組み合わされていて、メロディーとことばが一本の絹糸のように、なめらかに流れているようです。また無駄なことばは一つも使わず、伝道の必要性と歌われた者の喜びを身にしみわたるように歌っています。

<217>

 1 あまつましみず ながれきて

   あまねく世をぞ うるおせる。

   ながくかわきし わがたましいも

   くみていのちに かえりけり。

 1節ですが、この讃美歌全体の背景にあるのは、主イエス・キリストがヤコブの井戸のかたわらで、サマリヤの女に語られたお言葉であります。 

ヨハネの福音書4章6節以下には、ある女がスカルの村にあるヤコブの井戸に水をくみに来たとき、旅の疲れで、井戸の傍らに腰を下ろしていたイエス様が「わたしに水を飲ませてください」と言われました。するとその女は、「あなたはユダヤ人なのに、どうしてサマリヤの女に私に、飲み水をお求めになるのですか」と聞きました。「ユダヤ人はサマリヤ人とつきあいをしなかったからである」とヨハネは記しています。

そこで主イエス・キリストは「もしあなたが神の賜物を知り、また、あなたに水を飲ませてくれという者が誰であるかを知っていたなら、あなたのほうでその人に求めたことでしょう。そしてその人はあなたに生ける水を与えたことでしょう」(ヨハネ4:10)と答えられました。

これらの聖句で明らかなことは、この女は神の賜物をまだ知らなかったばかりでなく、キリストご自身についても知らなかった、ということです。もし彼女がこの二つのことを知っていましたなら、彼女の方からイエス様に「いのちの水」を求めたことでしょう。そして、イエス様は彼女に生ける水を与えたことでしょう。

作詞者永井えい子は、主イエス・キリストが与えようとしておられるこの「生ける水」をあまつましみずと言っています。つまり、この水は天からの聖いまことの水であって、世のすべてに流れ渡り、世界のあらゆる国々の人々の心をうるおすことのできる水であります。

国籍や人種は問題になりません。ガラテヤ人への手紙3章28節にありますように、「ユダヤ人もギリシャ人もなく、奴隷も自由人もなく、男子も女子もありません。なぜなら、あなたがたはみな、キリスト・イエスにあって、一つだからである」。

大切な点は「キリスト・イエスにあって」というところにあります。主イエス・キリストを救い主として知り、受け入れていないなら、決してあまつましみずを飲むことは出来ません。むしろ不信仰はあまつましみずを飲んでいないというところにその証拠を見ることが出来ます。

 2  あまつましみず 飲むままに

    かわきを知らぬ みとなりぬ。

    つきぬめぐみは こころのうちに

    いずみとなりて 湧きあふる。

 2節では、このあまつましみずを飲んだ結果と、味わい知った恵みについて歌っています。キリストを信じ受け入れてから、かわきを知らぬ身となりぬと言われていますが、これは神様から祝福をいただいた者が証しする信仰の喜びです。また、キリストがお約束なさったように、救い主なるキリストが与え給う水は、信仰者の心の中で泉となって、尽せぬ恵みがたえず湧き溢れると歌っています。

この恵みは、生ける水を飲む者にのみという限られたものですから、主イエス・キリストを信じるか否かは大切な問題であります。

 3  あまつましみず うけずして

    つみに枯れたる ひとくさの

    さかえの花は  いかで咲くべき

    そそげ、いのちの ましみずを。

3節で積極的にすすめていることは、私たちが〝いのちのましみずを注ぐようにということです。この世の中にあって、罪の支配に打ちのめされてしまっている魂、息もたえだえに歩んでいる人々がいかに多いかは想像できないほどと思います。

罪に押しつぶされた人々の集団である現代は、罪の温床、魂のない死せる大地・砂漠のようなものです。この一本の草をも芽生えさせない砂漠に誰が命の水を注ぐのでしょうか。

それは、自分以外の誰かでしょうか。そうではありません。クリスチャンであるあなた自身であり私です。クリスチャン一人一人は、その責任を神と人の前に負う者でもあります(マタイ28:19~20)。

私たちはこの尊い責任をはたしているでしょうか。教会は宣教のみ業を今こそ十分に神と人の前になさねばならないのではないでしょうか。

作者が歌っていますように、永遠の花が咲くためには、生ける水・あまつ水が必要なのです。その生ける水・あまつ水を、まずあなたが十分に神様からいただき、そのいただいた祝福の水を愛する隣り人にわかち与える人になってください。

日本の国の救いには、あなたがいただいた信仰の喜びと証しの伝道が必要なのです。栄えの花が満ち満ちるために祈りましょう。 

  *****************  

­­­=この「さんびか物語」は「つのぶえ社」の出版(第一刷1974年、第二刷1992年)で、出版社の許可を得て掲載しています。本の購入を希望される方は、「つのぶえ社」までご注文ください=

          

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
ブログ内検索
カウンター
★ごあんない★
毎月第一日更新
お便り・ご感想はこちらへ
お便り・ご感想くださる方は下記のメールフォームか住所へお願いいたします。お便りは「つのぶえジャーナル」の管理人のみ閲覧になっています。*印は必須です。入力ください。
〒465-0065 名古屋市名東区梅森坂4-101-22-207
緑を大切に!
お気持ち一つで!
守ろう自然、育てよう支援の輪を!
書籍紹介
    8858e3b6.jpg
エネルギー技術の
 社会意思決定

日本評論社
ISBN978-4-535-55538-9
 定価(本体5200+税)
=推薦の言葉=
森田 朗
東京大学公共政策大学院長、法学政治学研究科・法学部教授

本書は、科学技術と公共政策という新しい研究分野を目指す人たちにまずお薦めしたい。豊富な事例研究は大変読み応えがあり、またそれぞれの事例が個性豊かに分析されている点も興味深い。一方で、学術的な分析枠組みもしっかりしており、著者たちの熱意がよみとれる。エネルギー技術という公共性の高い技術をめぐる社会意思決定は、本書の言うように、公共政策にとっても大きなチャレンジである。現実に、公共政策の意思決定に携わる政府や地方自治体のかたがたにも是非一読をお薦めしたい。」
 共著者・編者
鈴木達治郎
電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
城山英明
東京大学大学院法学政治学研究科教授
松本三和夫
東京大学大学院人文社会系研究科教授
青木一益
富山大学経済学部経営法学科准教授
上野貴弘
電力中央研究所社会経済研究所研究員
木村 宰
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
寿楽浩太
東京大学大学院学際情報学府博士課程
白取耕一郎
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
西出拓生
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程
馬場健司
電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
本藤祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
おすすめ本

      d6b7b262.jpg
教会における女性のリーダーシップ
スーザン・ハント
ペギー・ハチソン 共著
発行所 つのぶえ社
発 売 つのぶえ社
いのちのことば社
SBN4-264-01910-9 COO16
定価(本体1300円+税)
本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
スーザン・ハント 
おすすめ本
「つのぶえ社出版の本の紹介」
217ff6fb.jpg 








「緑のまきば」
吉岡 繁著
(元神戸改革派神学校校長)
「あとがき」より
…。学徒出陣、友人の死、…。それが私のその後の人生の出発点であり、常に立ち帰るべき原点ということでしょう。…。生涯求道者と自称しています。ここで取り上げた問題の多くは、家での対話から生まれたものです。家では勿論日常茶飯事からいろいろのレベルの会話がありますが夫婦が最も熱くなって論じ合う会話の一端がここに反映されています。
定価 2000円 

b997b4d0.jpg
 









「聖霊とその働き」
エドウイン・H・パーマー著
鈴木英昭訳
「著者のことば」より
…。近年になって、御霊の働きについて短時間で学ぶ傾向が一層強まっている。しかしその学びもおもに、クリスチャン生活における御霊の働きを分析するということに向けられている。つまり、再生と聖化に向けられていて、他の面における御霊の広範囲な働きが無視されている。本書はクリスチャン生活以外の面の聖霊について新しい聖書研究が必要なこと、こうした理由から書かれている。
定価 1500円
 a0528a6b.jpg









「十戒と主の祈り」
鈴木英昭著
 「著者のことば」
…。神の言葉としての聖書の真理は、永遠に変わりませんが、変わり続ける複雑な時代の問題に対して聖書を適用するためには、聖書そのものの理解とともに、生活にかかわる問題として捉えてはじめて、それが可能になります。それを一冊にまとめてみました。
定価 1800円
おすすめ本
4008bd9e.jpg
われらの教会と伝道
C.ジョン・ミラー著
鈴木英昭訳
キリスト者なら、誰もが伝道の大切さを知っている。しかし、実際は、その困難さに打ち負かされてしまっている。著者は改めて伝道の喜びを取り戻すために、私たちの内的欠陥を取り除き、具体的な対応策を信仰の成長と共に考えさせてくれます。個人で、グループのテキストにしてみませんか。
定価 1000円
おすすめ本

0eb70a0b.jpg








さんびか物語
ポーリン・マカルピン著
著者の言葉
讃美歌はクリスチャンにとって、1つの大きな宝物といえます。教会で神様を礼拝する時にも、家庭礼拝の時にも、友との親しい交わりの時にも、そして、悲しい時、うれしい時などに讃美歌が歌える特権は、本当に素晴しいことでございます。しかし、讃美歌の本当のメッセージを知るためには、主イエス・キリストと父なる神様への信仰、み霊なる神様への信頼が必要であります。また、作曲者の願い、讃美歌の歌詞の背景にあるもの、その土台である神様のみ言葉の聖書に触れ、教えられることも大切であります。ここには皆様が広く愛唱されている50曲を選びました。
定価 3000円

Copyright © [   つのぶえジャーナル ] All rights reserved.
Special Template : シンプルなブログテンプレートなら - Design up blog
Special Thanks : 忍者ブログ
Commercial message : [PR]