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2023年7月号  №193 号 通巻877号
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第87課 キリスト者生活の実践的義務

=12:1~15:13=・・・40・・・

F 信仰の強い人たちは、その信仰の自由をどのように行使するべきか。

                  ・・・14:13~23

 「それゆえ、今後わたしたちは、互いにさばき合うことをやめよう。むしろ、あなたがたは、妨げとなる物や、つまずきとなる物を兄弟の前に置かないことに、決めるがよい」(14:13)。

 

 しかし、この考えはこの章のパウロの文脈には合いません。パウロはここで述べている弱い信者というのは、ちょっとしたきっかけでたらすく不節制に陥ってしまいやすい人々ではありません。彼らは不節制になりやすい人々では全くありません。それどころか彼らはある事柄を節制する人々なのです。彼らは肉を全く食べようとしないで、野菜のみを食べようとしている人々です。弱い人々の弱点というのは、不節制や節度を失うことではなく、ある事柄について宗教的にびくびくするという弱点のことなのです。弱点であるのは肉を食べないという点なのです。強い人々は少しもびくびくしないで、それを食べることができないが、弱い人々はそれについてびくびくしたのです。

 

 それでは、強い人が弱い人の前に置くべきではない「つまずき」とは何であるのでしょうか。1423節にのべられていることを考慮すると、「つまずき」というのは、弱い人々が悪いことであると信じている事柄を行わせるように、弱い人々を推進するような強い人々の側の行為を指していることがわかります。

 弱い人々の側の失敗というのは、ある種類の不節制に陥ることの罪ではなくて、彼らが自ら神の前に言い開きを十分にしていない事柄や、かれらがまだ疑念や躊躇を感じているような事柄をあえて行う罪なのです。23節「しかし、疑いながら食べる者は、信仰によらないから、罪に定められます。すべて信仰によらないことは、罪である」に注目すべきです。ここで罪というのは、食べる罪ではなく、疑いつつ食べる罪のことです。それをすることは正しいことであるという確信がなく、疑いつつ食べることの罪なのです。

 

 私たちは、次の課で、1423節をさらに詳しく学ぶことになります。ここでは、13節で述べられている「さまたげになる物」や「つまずきになる物」の本当の意味を理解するために、1423節を大まかに見たにすぎません。弱いキリスト者たちのさまたげとなるものは、不節制に陥ることや罪み深い放縦に走ることではなくて、確信がなく疑いつつ物事をすることなのです。それ自体が悪いことではなく、強いキリスト者ならば何のためらいもなく行うようなことでも、疑いながら行うことです。「つまずきとなる物」というのは、弱いキリスト者たちに、彼らがためらいを感じているような事柄を行わせるように勧める結果となる強い信者の側の行為を指しているのです。

   J・G・ヴォス著   

 玉木 鎮訳(日本キリスト改革派教会引退教師)

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 共著者・編者
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電力中央研究所社会経済研究所研究参事。東京大学公共政策大学院客員教授
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東京大学大学院人文社会系研究科教授
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電力中央研究所社会経済研究所主任研究員
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本書は、クリスチャンの女性が、教会において担うべき任務のために、自分たちの能力をどう自己理解し、焦点を合わせるべきかということについて記したものです。また、本書は、男性の指導的地位を正当化することや教会内の権威に関係する職務に女性を任職する問題について述べたものではありません。むしろわたしたちは、男性の指導的地位が受け入れられている教会のなかで、女性はどのような機能を果たすかという問題を創造的に検討したいと願っています。また、リーダーは後継者―つまりグループのゴールを分かち合える人々―を生み出すことが出来るかどうかによって、その成否が決まります。そういう意味で、リーダーとは助け手です。
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